105mm自走榴弾砲 M7プリースト

105mm Howitzer Moter Carriage M7 "Priest"

米国陸軍 1942年

M7
アルデンヌの戦いで展開するM7B1自走砲

 砲兵の自走化を目指して開発された自走榴弾砲。1941年に開発が開始され、 M3中戦車の車台を利用したオープン トップの自走砲として完成した。搭載する砲は大戦直前に米陸軍砲兵隊が採用したM2榴弾砲で、この 優秀な砲は戦後日本の自衛隊でも使用されている。
 1942年に制式採用された当自走砲はアメリカンロコモーティブ社にて生産を開始、42年だけで 2,000両以上が生産されている。完成した車両は英国への供与にも回されており、実戦で当車を最初に使 用したのは英軍であった(1942年9月のエル・アラメイン戦)。
 M3中戦車の車台はエンジン配置の関係から砲の仰角が取れず、最大射程が短かったため1944年 からはM4中戦車の車台を利用したM7 B1が生産されるようになり、初期型にあった砲弾誘爆の危険性なども改良されている。
 車体は戦車部隊と共通、砲弾は砲兵部隊と共通のため補給や整備は容易であり、大隊レベルの戦闘で は非常に有効な打撃力として重宝された。
 なお「プリースト(カトリックの司祭)」という愛称は供与を受けた英軍兵士が付けたもので、対空機 銃座の形が教会の説教台に似ていることから付けられたものである。

スペックデータ(M7)
全長 6.02m全高 2.95m
全幅 2.88m重量22.9トン
最高速度39km/h行動距離193km
発動機コンチネンタルR975-C1空冷星形9気筒ガソリンエンジン 400馬力×1基
乗員数7名総生産数4,267両
武装M2-105mm榴弾砲×1、M2-12.7mm機銃×1
最大装甲厚(上面)なし〜(前面)100mm、(戦闘室周囲は12.7mm)
派生改良型 M7:初期型。M3中戦車ベース。仰角不足から最大射程は約10km程度
M7B1:M4中戦車ベースの改良型。砲弾ラックに防弾板が装備された
M7B2:砲搭載位置を高くし仰角を大きくした改良型。最大射程は約12km