KV−1重戦車

Heavy Tank KV(Klimenti Voroshilov)-1

ソビエト赤軍 1939年

KV-1
KV−1重戦車(1942年型)

下記写真はデアゴスティーニ社発行「隔週刊 コンバット・タンク・コレクション」付属の模型です(クリックで拡大(要Javascript))
KV−1E
第55号(2014.07.22)
「KV−1E」1941年


 階段式に2基の砲塔を搭載したT−100重戦車やSMK(Sergius Mironovitch Kirov)重戦車(両方ともごく少数が試作され対フィンランド戦に投入された)の発展後継型として開発された重戦車で、完成した当時の国防人民委員だったクリメント・ヴォロシロフ[Kliment Yefremovich Voroshilov]にあやかってKV−1と名付けられた。鈍重で役に立たない多砲塔式を単砲塔式に改めたおかげで車体幅の縮小や重量の軽減ができ、その分装甲を厚くすることができている。
 大型の溶接構造単砲塔には76.2ミリ戦車砲を搭載し装甲もかなり厚いものが採用されており、サスペンションこそトーションバー式に改められたものの、それ以外については旧態依然とした車体構造を持つ車体であった。しかしエンジンや各種部品についてT−34中戦車と共通化するなど大量生産向けの工夫がなされていた。対フィンランド戦(冬戦争)から実戦投入され、大戦中期ごろまで第一線で使用されている。
 強力な装甲防御力を持った当車にはドイツ軍の短砲身砲を搭載した中戦車や小口径対戦車砲では歯が立たず、ほぼ無敵を誇ったが(88ミリ高射砲や大口径野砲を使ってようやく対抗できた)、ドイツ軍が長砲身戦車砲を搭載した中戦車や強力な重戦車を投入するようになると一方的な攻勢は望めなくなってしまった。

スペックデータ(KV−1:1939年型)
全長 6.89m全高 2.67m
全幅 3.25m重量46.4トン
最高速度35km/h行動距離150km
発動機V-2-K 水冷V型12気筒ディーゼルエンジン 550馬力×1基
乗員数5名総生産数不明
武装L-11 76.2mm戦車砲×1、7.62mm機銃×1〜2
最大装甲厚(上面)30mm〜(前面)77mm(ボルト止め追加装甲+25mm)
派生改良型 KV-1(1939):1939年型と呼ばれる初期型。30.5口径主砲搭載。車体前部の機銃座は無い
KV-1(1940):1940年型。主砲は40口径となった。前方機銃と同軸機銃を装備
KV-1E:1940/41年型。ボルト止め追加装甲を施した(重量増のため走行性能は悪化した)
KV-1(1941):1941年型。41.5口径主砲搭載。一部は鋳造砲塔搭載
KV-1(1942):1942年型。基本装甲強化(最大120mm)。鋳造砲塔、幅広履帯採用
KV-1S:1943年型。装甲を減らし軽量化することでT-34と同等の機動性を持たせた
KV-85:大型鋳造砲塔に85mm砲を搭載したモデル。生産数はごく少数