軽戦車Mk.VII テトラーク

Light Tank Mk.7 "Tetrarch"

英国陸軍 1940年

テトラーク
76.2mm砲を搭載した歩兵支援型テトラークICS

 これまでのカーデン・ロイド系軽戦車から 脱却し、一から設計し直された軽戦車。ビッカース社の独自開発にて開発がスタートし、試作車テストの結果 1938年に国防当局から120両の発注を受けたのだが、発注後間もなくして英国陸軍機甲師団の装備品リ ストから軽戦車が除外されるようになったため100両で生産中止となってしまった。
 1940年11月から量産車の受け渡しが開始されたが実戦部隊への配備は遅れ、第二次大戦での初陣は 1942年のマダガスカル出征であった。その後小型軽量の車体に目を付けた空挺部隊が当車を空挺戦車と して利用することにした。空挺隊では当車輸送のため開発された GAL49ハミルカー曳航グライダーを 使用して、1944年のノルマンディー作戦や1945年のライン川渡河作戦などに少数を投入した。
 一見クリスティー式のような大型転輪を採用しているが、この転輪のユニークな点は緩やかに進行 方向を変えるときは通常の戦車のように左右の履帯のスピードを変える事で曲がるのではなく第一転 輪(一番前の転輪)の向きを変える事で履帯をよじらせて方向転換する方式が取られていることであ ろう。
 なお、生産された当車のうち数十両はレンドリース法により1942年にソビエトへ供与されてい る。

スペックデータ(軽戦車Mk.VII)
全長 4.12m全高 2.11m
全幅 2.31m重量 7.50トン
最高速度64km/h行動距離220km
発動機メドウスMAT水冷水平対向12気筒ガソリンエンジン 165馬力×1基
乗員数3名総生産数100両
武装2ポンド(40mm)戦車砲×1、ベサ7.92mm機銃×1
最大装甲厚(上面)4mm〜(前面)16mm
派生改良型 軽戦車Mk.VII:英国最後の軽戦車。Tetrarchの名は空挺隊にて付けられた
Tetrarch ICS:主砲を76.2mm榴弾砲に換装した近接支援型。ごく少数両が改造された
Tetrarch DD:水上走行フロートの試験のため改造されたモデル。1両のみ