歩兵戦車Mk.II マチルダII (A12)

Infantry Tank Mk.2 "Matilda-2" (A12)

英国陸軍 1938年

マチルダIII
巡航戦車Mk.IIA* マチルダIII

 英軍最初の歩兵戦車である マチルダの発展型 として開発された戦車。マチルダの名前こそ引き継がれているが、小型だったマチルダでは改良 の余地がないとして1930年代前半に試作されたA7中戦車の設計が踏襲されている。またマチルダ は搭載兵装が機銃1丁だったため火力不足であるとして2ポンド戦車砲が搭載された。
 車体側面の装甲スカートや車体・砲塔の鋳造構造化により重装甲を保っているが、一体構造であ った装甲スカートの工作は困難を極め、重すぎる砲塔を旋回させる油圧旋回装置はよく故障した。
 大戦当初から北アフリカ戦線において英軍の主力戦車として使用されており、イタリア軍の対戦 車砲やドイツ軍の37mm砲を搭載した初期の III号戦車では歯が立たなかった ため一時は無敵同然に戦いを進めていたのだが、ドイツ軍が対戦車攻撃に転用した88mm高射砲によ り大打撃をこうむるようになった。
 米国から供与された M3中戦車M4中戦車が前線に配備されるように なると、当車は特殊車両(地雷処理車や架橋戦車など)に改造された他、一部の車両は東南アジア方 面に展開していたオーストラリア軍に供与され日本軍との交戦にも使用されている。

スペックデータ(歩兵戦車Mk.II)
全長 5.61m全高 2.44m
全幅 2.59m重量26.5トン
最高速度24.1km/h行動距離260km
発動機AEC水冷直列6気筒ディーゼルエンジン 87馬力×2基(計174馬力)
乗員数4名総生産数2,987両
武装2ポンド(40mm)戦車砲×1、ビッカース7.7mm機銃×1
最大装甲厚(上面)20mm〜(前面)78mm
派生改良型 A12:陸軍での開発名称
歩兵戦車Mk.II:初期生産型。この車両はマチルダIと呼ばれた
歩兵戦車Mk.II A:主要生産型。搭載機銃をベサ7.92mmに変更したもの。マチルダII
歩兵戦車Mk.II A*:レイランド製ディーゼルエンジン(95hp×2)を搭載したモデル。マチルダIII
Matilda III CS:主砲を3インチ榴弾砲に変更した近接支援型。Matilda IV CSもある
Matilda IV:一部機構を改良したモデル。同様のMatilda Vもある
Matilda Scorpion:チェーン付きドラムによる地雷処理車。改良型のScorpion Mk.IIもある
Matilda AMRA Mk.Ia:ローラー式地雷処理装置AMRAを装備したモデル
Matilda Carrot:爆破式地雷処理装置と地雷探査装置AMRCRを装備したモデル