歩兵戦車 ブラック・プリンス (A43)

Infantry Tank "Black-Prince" (A43)

英国陸軍 1945年

ブラック・プリンス
歩兵戦車ブラック・プリンス試作車

 1941年に英国陸軍参謀本部は17ポンド戦車砲を搭載する歩兵戦車と巡航戦車の開発に着手し、 それぞれ1種ずつが開発される事になった。このとき開発された巡航戦車が後に センチュリオンと なる車両で、歩兵戦車として開発されたのが当車である。
 大戦中期になって戦車の運搬手段が鉄道からトレーラーを利用した陸上輸送へ変化していき、鉄道 運搬での車幅制限が課せられなくなったため、当車開発は手っ取り早く チャーチル歩兵戦車の車体を拡大し て対応する事になった。
 1943年末から試作車の製作が開始され、チャーチルの車幅を拡大(履帯幅も拡大、サスペンシ ョンは強化された)し装甲を強化した車体に背が低いが幅は広い17ポンド戦車砲搭載の砲塔を装備 した戦車は1945年に完成した。しかし搭載機関はチャーチルと同じものを使用したため重量増加 (車重は50トンを超えた)に耐えきれず、最高速度は18km/hにまで低下し、性能比較でセンチュリ オンに劣ると判定されたため制式採用には至らなかった。

スペックデータ(歩兵戦車ブラック・プリンス)
全長 8.81m全高 2.74m
全幅 3.44m重量50.8トン
最高速度17.4km/h行動距離120km
発動機ベドフォード水冷水平対向12気筒ガソリンエンジン 175馬力×2基(計350馬力)
乗員数5名総生産数試作車6両
武装17ポンド(77mm)戦車砲×1、ベサ7.92mm機銃×2
最大装甲厚(上面)25mm〜(前面)152mm
派生改良型 A43:陸軍での開発名称
Black-Prince:歩兵戦車としての名称。制式採用には至らなかった