巡航戦車Mk.III (A13)

Cruiser Tank Mk.3 (A13)

英国陸軍 1937年

巡航戦車Mk.III
米国製クリスティー戦車を元にしたA13E2試作車

 英国陸軍最初の巡航戦車として完成した Mk.Iとその改良型 Mk.IIで あったが、高速走行に不向きなサスペンションを採用していたため巡航戦車として満足いく走 行性能を示せないでいた。ちょうどMk.Iの開発と前後してソビエト赤軍に配備さ れていた高速戦車BT-5の視察を イギリス国防当局が行っており、巡航戦車用懸架装置としてBT-5が採用していたクリスティー 式サスペンションに目を付けたのは当然の結果であろう。
 1936年末にナッツフィールド社はアメリカから輸入したクリスティー戦車を元にした試 作巡航戦車を完成させ、またモーリス社によるクリスティー式サスペンションのライセンス権 購入も順調に行ったため新型巡航戦車A13はクリスティー式サスペンションを持つ車両として 製造されることになった。
 搭載される砲塔はMk.I/IIのものに似た形状の物で、側面装甲が1枚の鋼板で構 成されていることが大きな特徴である。車体重量こそMk.IIと同程度であるが搭載さ れるリバティーエンジンは倍以上の出力を発揮するため、最高速度は48km/hを超えるようにな った。
 巡航戦車Mk.IIIとして制式採用された当車は1939年から配備が開始され、大 戦初期のフランス・北アフリカ戦線にて使用されている。

スペックデータ(巡航戦車Mk.III)
全長 6.02m全高 2.59m
全幅 2.54m重量14.00トン
最高速度48.2km/h行動距離160km
発動機リバティー水冷V型12気筒ガソリンエンジン 340馬力×1基
乗員数4名総生産数65両
武装2ポンド(40mm)戦車砲×1、ビッカース7.7mm機銃×1
最大装甲厚(上面)6mm〜(前面)14mm
派生改良型 A13:陸軍での開発名称。試作車はA13E1〜E3と呼ばれた
巡航戦車Mk.III:制式名称。転輪は片側4個