巡航戦車 チャレンジャー (A30)

Cruiser Tank "Challenger" (A30)

英国陸軍 1944年

チャレンジャー
巡航戦車チャレンジャー

 第二次大戦においてドイツ軍が優秀な中・重戦車を戦線に投入するようになってくると、英軍の 戦車が搭載する2ポンドや6ポンド戦車砲では歯が立たなくなってきた。ちょうどこの時期ドイツ 軍戦車に対抗できる17ポンド(口径77mm)対戦車砲が開発されたため、この砲を戦車砲として搭 載しようとする動きが起きたのは当然のことだろう。
 当初この17ポンド砲をA27系( セントークロムウェル)巡航戦車に搭載 する予定だったのだがこの大型砲を収めるには砲塔が小さすぎ、また砲が収まる砲塔を搭載するに は車体幅も足りなかったので車体自体も再設計される事になった。そこで開発されたのが巡航戦車 チャレンジャーである。
 車体長と幅が拡大されたため転輪は1個増え片側6個となった。また砲を収めるため背の高くな った砲塔と異様に長い砲身は無骨な印象を与えるシルエットを見せている(無骨な印象と相反して 無理に大きな砲を搭載したため砲塔側面の装甲は薄くなり、砲弾庫の装甲も廃止されている)。な お車体拡大による重量増大のためクロムウェルよりも機動力は落ちてしまっている。
 ドイツ軍戦車に対抗できる巡航戦車として期待されていたが、量産が開始されたのは1944年 のことで、並行して開発していた シャーマン・ファイアフライ もすでに完成しておりチャレンジャーは性能がファイアフライに及ばなかったことから追加生産が 行われる事はなかった。

スペックデータ(巡航戦車チャレンジャー)
全長 8.03m全高 2.67m
全幅 2.91m重量32.0トン
最高速度51.4km/h行動距離190km
発動機ミーティアV型12気筒ガソリンエンジン 600馬力×1基
乗員数5名総生産数200両
武装17ポンド(77mm)戦車砲×1、ベサ7.92mm機銃×1
最大装甲厚(上面)20mm〜(前面)102mm
派生改良型 A30:陸軍での開発名称
Challenger:制式名称。200両が生産されたのみ