巡航戦車 センチュリオン (A41)

Cruiser Tank "Centurion" (A41)

英国陸軍 1945年

センチュリオン
巡航(汎用)戦車 センチュリオンMk.

下記写真はデアゴスティーニ社発行「隔週刊 コンバット・タンク・コレクション」付属の模型です(クリックで拡大(要Javascript))
センチュリオン
第29号(2013.07.16)
「センチュリオンMk.3」1950年
センチュリオン
第90号(2015.11.24)
「センチュリオンMk.3」1967年


 それまで巡航戦車と歩兵戦車の二種類に分けて戦車を開発していた英国陸軍が、両方を統合した汎用戦車の開発を開始したのは1942年9月のことであった。しかし戦時中であったため時間のかかる新型戦車開発は敬遠され、計画当初は17ポンド戦車砲を搭載した既存戦車の改良型が検討されている。だが既存の戦車では望むべき性能を発揮できないとして1943年7月に新規設計開始が認められ、AEC社の手により設計が始められた。
 要求される性能としてはフルサイズの17ポンド戦車砲を搭載し、同軸機銃として20ミリ機関砲の採用、正面装甲はドイツ軍の88ミリ砲に耐えうるものとされていたが、架橋制限により(車体)重量は40トン以内、車幅は3.25メートル以内という枠が設けられてもいる。従来の巡航戦車のように高速性能は求められなかったのでサスペンション系はクリスティー式からホルストマン式に改められたが、搭載するエンジンはミーティアのままであった。
 終戦間際になってようやく完成した試作車は、実戦環境でのテストのため1945年5月にヨーロッパで展開している第22機甲師団へ送られたが、すでにベルリンでの戦闘も終了しつつあったため試作車が戦闘に参加する事はなかった。
 量産開始は戦後となったが、英国主力戦車として約4,000台もの車両が生産され、その後半世紀以上に渡って世界中で使用されるベストセラー戦車となった。なお当ページでは当車を『巡航戦車』として扱ったが、実際には巡航戦車として採用された事は無く英軍での正式な分類は『汎用戦車』である。

スペックデータ(汎用戦車センチュリオン
全長 7.67m全高 2.95m
全幅 3.35m重量48.8トン
最高速度34.4km/h行動距離200km
発動機ミーティア水冷V型12気筒ガソリンエンジン 620馬力×1基
乗員数4名総生産数4,000両(大半は戦後生産)
武装17ポンド(77mm)戦車砲×1、20mm機関砲×1(または7.92mm機銃×1〜2)
最大装甲厚(上面)17mm〜(前面)152mm
派生改良型 A41:陸軍での開発名称。第二次大戦では試作車のみが戦場に送られた
Centurion I:初期生産型。戦時中に完成したモデルはこれだけである