トンプソン M1928短機関銃

Thompson M1928 Sub Machine Gun

アメリカ海兵隊 1928年

M1928
M1928短機関銃(下は50連ドラム弾倉)

 他国に先駆けて早い時期に短機関銃(拳銃弾を使用する半/全自動装填銃)を開発したアメリカであったが、 短機関銃はギャングの抗争や法執行機関(FBIや沿岸警備隊)に使用されるのみで、軍用への採用は行われ ていなかった。
 ジョン・トンプソンが1919年に設計した短機関銃(生産型はモデル1921と呼ばれる)も警察向けモ デルとして認識されていたが、1928年に海軍(海兵隊)が個人携行火器の増強を行った際に当短機関銃へ 目を付けM1928の名称で採用を行った。
 構造こそシンプルなディレイド(遅延式)ブローバック・オープンボルト型式であったが、元々民間向けの 銃であるため銃身部に放熱フィンが付き、握把もバーチカルグリップ形式と凝った作りとなっていたため量産 性に欠ける部分はあった。しかし弾幕を張るという使用法に向いていたため火力を信奉するアメリカ兵には大 歓迎を持って迎えられた。
 ギャング映画や当時の報道写真などでは50連ドラム弾倉ばかりが目立っているが、このドラム弾倉は野戦 で使用するにはデリケートな作りをしていたため兵達には不評で、20連もしくは30連の箱形弾倉も用意さ れている。
 第二次大戦前に何度か簡易化の試作が行われたが完成には至らず、簡易化された M1短機関銃が採用されたのは 1941年のことであった。

スペックデータ(M1928短機関銃)
全長 85.7cm銃身長 26.7cm
装弾数 20 or 30発(箱形弾倉)
 50発(ドラム弾倉)
重量 4,880g
使用弾 .45ACP(Automatic Colt Pistol)弾  弾頭重量約15g
作動方式 ディレイド・ブローバック式(オープンボルト式)
初速 280m/sec最大射程 不明
派生型等 M1921:最初の量産型。民間向けモデル。銃床が取り外し可能だった
M1923:M1921の弾薬強化型。失敗作
M1927:M1921の半自動射撃専用モデル。銃口にコンペンセイターが装備された
M1928:海軍(海兵隊)の採用モデル。M1921のコンペンセイター装備型