トカレフM1940半自動小銃(SVT)

TOKAREV M1940 (SVT)

ソビエト赤軍 1940年

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トカレフM1940半自動小銃

 現在でもロシア製拳銃の代名詞となっているソビエトの技師F.V.トカレフが開発した半自動小銃。 トカレフは1920年代末頃から自動小銃の研究を始めており、1932年に試作品の一応の完成を見 た。しかしこの試作品は制式採用とはならず、さらに改良と試作を重ねた結果開発されたのがM193 8(またはSVT(Samozariadniya Vintovka Tokareva:トカレフ式自動装填小銃の略)38)と呼ば れる小銃である。
 その名のとおり1938年から配備の始まった当小銃は1932年に完成した試作品の改良型で、ガ ス圧を利用した作動方式を採用していた。使用する弾薬はこれまでの小銃と同じリム付きの7.62mm ×54Rであるが、粗悪な弾薬の多かったソビエトでは発射圧でふくらんだ空薬莢がチェンバー(薬室) に貼り付くのを防ぐためチェンバー内に細かな溝が刻まれていた。
 しかしこの使用弾薬はトカレフが採用した装弾方法に合わなかったのか、給弾不良をよく引き起こし た。また当小銃は軽量化を目指したので構造強度が低く耐久性に劣ったため兵士達には不評だった。
 これら欠点を若干改良したM1940(またはSVT40と呼ばれる)が1940年から製造される ようになったが完全に欠点を克服したわけではなく、冬季には発射薬の燃焼力低下による不発や給弾不 良も引き起こしたため1944年頃には当小銃の生産はうち切られてしまっている。
 このように失敗作に近い扱いを受けている当小銃であったが、作動方式や機構などには学ぶべき所が 多く、ドイツ軍も自軍の自動小銃開発の際には大いに参考としたと伝えられている。

スペックデータ(SVT40)
全長 122.2cm銃身長 62.5cm
装弾数 10発(箱形弾倉)重量 3,890g
使用弾 7.62mm×54R(7.62mmラシアン) 弾頭重量約9.6グラム
作動方式 ガス圧動作ピストンオペレーテッド
初速 830m/sec最大射程 不明
派生型等 M1932:1932年完成の試作小銃。量産されなかった
M1938:SVT38とも呼ばれる。最初の量産型。動作不良が多く不人気だった
M1940:SVT40とも呼ばれる。M1938の改良型だが完全には欠点を克服できなかった
SelbstladeGewehr 259(r):ドイツ軍に鹵獲後のM1940の名称。狙撃銃型はSlGew Zf 260(r)と呼称