L85アサルトライフル

L85 Assault Rifle

英国陸軍 1985年

L85A1
L85A1アサルト・ライフル

 世界の軍用銃が使用する弾薬は小口径化の道を進んでいる。これは弾薬を小型化することで兵の携行 弾薬数を増やすことや、発射時の反動を押さえることによる命中精度向上(ただし弾頭も軽くなるので 遠距離の命中率は低くなる)などが理由にあげられる。
 英国でも1970年代後半から小口径弾薬を使用する小銃の研究開発がスタートしており、SA−8 0と名付けられた試作小銃はブルバップ(機関部よりも後ろに弾倉が位置するタイプ。短い全長に銃の サイズを収め、かつ銃身長は通常の小銃と変わらない長さを確保できるため最近開発される小銃などに 流行のスタイルである)型で4.85mm口径という小口径弾薬を使用するものであった。
 しかしNATO軍の使用する制式弾薬が(またもやアメリカのごり押しで)5.56mm×45弾に制 定されたため、この弾薬を使用するよう改修されて制式採用となった。当小銃はスチールプレス加工の レシーバー(機関部)を持っているため頑丈であるが重量は小型ながら重いという欠点がある。またブ ルバップ式では機関部が射手の顔の横に来るのだが、当小銃は銃の右側からしか排莢できないため左利き の兵士には不利なものとなっている。なお使用する弾倉は米国製M16小銃のものと互換性があるタイ プである(この弾倉形状はNATO軍スタンダードとなっている)。また照準装置として光学式SUS ATスコープが標準装備されている。
 L1A1小銃と置き換わる形で配備が進 められ、現在第一線部隊の小銃はすべて当小銃に置き換わりが完了している(赤い制服と高い帽子で有 名なバッキンガム宮殿の警備兵も当小銃を使用するようになっており、伝統ある制服と近未来的なデザ インの小銃はミスマッチ的ですらある)。

スペックデータ(L85A1)
全長 78.5cm銃身長 49.5cm
装弾数 30発(箱形弾倉)重量 4,720g
使用弾 5.56mmNATO弾(5.56mm×45、SS109) 弾頭重量 約4g
作動方式 ガス圧動作ピストンオペレーテッド
初速 約900m/sec最大射程 不明
派生型等 SA-80:4.85mm口径の弾薬を使用する試作銃の名称
L70:SA-80の制式予定名称。制式化されなかったので、この名称も使用されていない
L85A1:使用弾薬を5.56mm口径に変更されたモデルの英軍制式名称
L98A1:演習時に使用する訓練用モデル。手動にて排莢を行う必要がある
SA-80 Carbine:銃身を切りつめたモデル。制式採用とはなっていない
L86A1:分隊支援火器モデル。別項参照