三十年式歩兵銃

Type 30 Infantry Rifle

日本陸軍 1897年

三十年式歩兵銃
三十年式歩兵銃

 明治建軍直後は江戸時代から引き継いだ単発式銃や外国製の輸入連発銃を装備していた日本陸軍で あったが、明治20年に日本小銃の父と言われる村田経芳が槓桿(ボルトアクション)式連発銃を発 明、明治22年1月に村田連発銃として採用してから小銃の国産・近代化が始まった。村田連発銃は 日清戦争で使用されたが、弾薬の装填が煩雑で戦闘中不利だったため陸軍の有坂成章砲兵大佐(後に 陸軍中将となった砲熕の第一人者でもある)を筆頭としたメンバーにより改良型が検討された。
 検討にて口径6.5ミリと定められた新型小銃は銃中央に弾倉を置き、上からクリップに留めた5 発の銃弾を一度に装填できるよう改良が加えられていたため、装填スピードは格段に向上している。 この小銃が明治30年に三十年式歩兵銃として採用、翌年から量産体制に入った。
 日露戦争開戦時点には第一線部隊全部にこの三十年式が行き渡っているはずだったが、兵員の消耗 が激しく増設師団が多く作られたため小銃の増産が間に合わず、後備師団など(前線に出ない部隊や 本土で訓練従事中や再編成中の部隊)には古い村田連発銃が配備されたという。
 なお、当歩兵銃と共に制式採用された三十年式銃剣は日本陸軍を代表する銃剣として、終戦まで使 用されている。

スペックデータ(型番)
全長 127.5cm(着剣時 166.5cm)銃身長  79.0cm
装弾数 5発重量 3,850g
使用弾 6.5ミリ口径 三十年式実包  弾頭重量約11g
作動方式 手動槓桿(ボルトアクション)式
初速 700m/sec最大射程 2,000m
派生型等 三十年式歩兵銃:通常の小銃。明治31年〜38年まで製造
三十年式騎銃:騎兵用に全長を切りつめたモデル。銃剣の着剣はできない