十一年式軽機関銃

Type 11 Light Machinegun

日本陸軍 1922年

十一年式軽機関銃
中国戦線で使用される十一年式軽機関銃

 銃弾を連射することで弾幕を張り敵をなぎ倒す機関銃は19世紀末頃から各国軍に採用され始めていた。日本でも 英国製マキシムや仏国製ホチキスなどを輸入し研究を行っていた。しかしこれら機関銃は大きく、重量もあったため 運用にそれなりの人員数が必要になり、機動性も乏しいという欠点があった。ところが日露戦争に際してロシア軍が 試験的に使用していたレキザー軽機関銃を捕獲したことから、少ない人数で運用でき歩兵の移動に合わせて行動でき る自動火器の重要性が改めて認識されたため、日本でも軽機関銃の開発研究がスタートしたのである。
 明治末期には三八式機関銃(重機)の縮小版とも 言える試製軽機が試作されたが、これは予備研究的なものであっ た。大正に入っても引き続き軽機関銃の研究は続けられ、大正10年の試製乙号軽機を若干改良したものが、翌11 年に十一年式軽機関銃として採用となった。この国産初の制式軽機には若干の問題点があったが、特許関係や各国の 配備状況など急を要する事柄もあって採用が急がれた。
 重機のような保弾板による装弾や外国製軽機のような弾倉による装弾では、補給用予備弾倉の準備に時間がかかる として当十一年式軽機は通常の歩兵銃に使用するクリップ(挿弾子)で留めた銃弾を装填架に上から押し込む方式が 採用された。これにより別途弾倉や保弾板を準備する必要はなくなったが、装填架による装弾方式は機構的に問題が あり、また挿弾子を押し込むのは人力に頼ったため使用しづらいなどの欠点もあった。また安全装置にも問題があり 暴発などの事故も多かった。
 諸処の不具合から後継となる九六式軽機九九式軽機が配備されるようになると第一線から退い ていったが、太平洋戦争が始まると支援火器の不足から再度使用されるようになっている。

スペックデータ(十一年式軽機関銃)
全長 110.0cm銃身長 44.3cm
装弾数 30発(6個の挿弾子)重量 10,300g
使用弾 6.5ミリ口径 三八式歩兵銃実包  弾頭重量約9g
作動方式 ガス圧動作ピストンオペレーテッド
初速 736m/sec最大射程 3,700m
派生型等 十一年式軽機関銃:国産初の制式軽機関銃。発射速度は500発/分