一〇〇式機関短銃

Type 100 Sub Machine Gun

日本陸軍 昭和16年

一〇〇式機関短銃
一〇〇式機関短銃(写真では照尺を最大照準距離に上げている)

 自動小銃開発の予備研究として大正期に始まった自動短銃(短機関銃:サブマシンガン)の開発研究で は、外国製サブマシンガン(米国製トンプソン、独国製ベルグマン等)を輸入して研究が行われたが、実 際に自動短銃の制式化までは至らなかった。
 次に自動短銃の研究が行われたのは昭和10年になってからのことで、陸軍小口径兵器体系の一つとし て研究が開始され、南部式試製機関短銃の試作(南部式自動拳銃の弾薬およびモーゼル大型拳銃(俗に言 うモーゼル・ミリタリーピストル)の弾薬を使用した試作銃)が行われた。独国製ベルグマンやシュマ イザーといった短機関銃との比較研究も行われ、設計に改良を加えた試製機関短銃が完成したのは昭和1 4年のことであった(更に改修を加え制式採用されたのは昭和16年)。
 機関部から横に突き出した形で弾倉を装填する方式や、木製銃床を装備したスタイルはベルグマンに範 を取ったようだが、使用する弾薬がテーパーのきつい8ミリ口径の十四年式拳銃実包だったため弾倉はカ ーブを描いた形状をしたものになっている。
 一発必中を期すのではなく弾幕を張り敵を倒すことを信条とする短機関銃であったが、照準安定のため の立脚や遠距離まで狙える照尺、果ては銃剣の着剣装置まで装備されているあたり、日本陸軍に短 機関銃の使用方針やサブマシンガンという兵器に対する思想が定まっていなかったことを示している。
 挺身部隊や砲兵・騎兵将校の自衛用火器として使用されたが、あまり大量には生産されていないため広 く配備はされなかった。

スペックデータ(一〇〇式機関短銃)
全長 87.2cm(着剣時 126.0cm)銃身長 約23cm
装弾数 30発重量 4,220g
使用弾 8ミリ口径 十四年式拳銃実包  弾頭重量約6.6g
作動方式 ストレートブローバック式(オープンボルト式)
初速 334m/sec最大射程 600m
派生型等 一〇〇式機関短銃:日本軍唯一の制式サブマシンガン。発射速度は700発/分