特二式内火艇(カミ)

Type2 Landing Vehicle (KAMI)

日本海軍 1942年

特二式内火艇
特二式内火艇(水上走行用のフロートや吸気筒、キューポラが装備された状態)

 海の上を活躍の場とする海軍とは言え、上陸作戦などで艦艇と連携して作戦行動を行うための陸上部隊を保有する 国は多い。有名なところでは米国の海兵隊がある)、日本海軍でも陸戦隊なる陸上部隊を有していた。
 海軍陸戦隊では上海事変などの際にビッカースM25装甲車や カーデンロイド軽装甲車、国産の 八九式中戦車甲型などを使用していたが、 上陸作戦を支援する装甲車両(つまり水際で使用できる装軌車両)は保有していなかったため陸軍の 協力を得て水陸両用戦車の開発に着手した。
 優秀な軽戦車である九五式軽戦車をベー スに、浮力を得るためのフロートを外付けした車両で、機関部や変速機など基本部分は九五式そのまま だったが、計画当初は潜水艦に搭載(もちろん艦外に固定)する予定があったので装甲板は溶接構造と なりハッチにはゴムシールが施されていた。
 昭和17年(1942年)に特二式内火艇として制式採用された当車は、日本で量産された唯一 の水陸両用戦車で、約180両が完成しサイパンや硫黄島など南方方面で作戦に従事している。

スペックデータ(特二式内火艇:サイズはフロート付き)
全長7.50m全高2.30m
全幅2.80m重量12.5トン
最高速度(陸上)37km/h:(水上)9.5km/h行動距離140km
発動機空冷6気筒ディーゼル 110馬力×1基
乗員数6名総生産数約180両
武装九八式37mm戦車砲×1、九七式7.7mm車載重機×1
最大装甲厚(上面)6mm〜(前面)12mm
派生改良型 カミ:特二式内火艇。陸上行動時は車体前後のフロートを投棄できる