セモベンテM41M対戦車自走砲

90mm Self-Peopelled Gun M41M
Semovente M41M


イタリア陸軍 1942年

M41M
シシリー島に上陸した連合軍に鹵獲されたM41M対戦車自走砲

 連合軍戦車の装甲が強化され47mmなどの小口径対戦車砲では歯が立たなくなったとき、北アフリカ戦線の ドイツ軍は88mm高射砲を対戦車砲に転用して急場をしのいだ。この88mm高射砲に勝るとも劣らない性能を持 つ90mm高射砲をイタリア軍は保有しており、88mm砲の戦果を知ったイタリアが90mm高射砲を対戦車砲に転用 するのに時間はかからなかった。
 最初はブレダ社製のトラックに90mm高射砲を搭載して対戦車戦闘に使用していたのだが、トラックでは不 整地走行に不安があり、背も高くなることから被発見・被弾確率も高かったため、既存戦車の車台を利用し た自走砲化を開始した。
 当時開発中だったM13中戦車後期型(M1 4とも呼称される)の車台を利用し、砲架を改造した高射砲をそのまま搭載しただけの自走砲であったが、 砲の搭載位置が車体後部だったためエンジンは車体中央に移されている。戦闘室を装甲板で囲んだドイツ軍 自走砲と異なり、当自走砲は防楯があるだけの簡単な防御しか施されていない。
 生産は1942年から開始され30両が完成したが、部隊配備された時点ですでにイタリア軍の戦線は縮 小しており、シシリー島での防御戦が最初で最後の戦いとなった。

スペックデータ(M41M対戦車自走砲)
全長 5.20m全高 2.14m
全幅 2.20m重量17.0トン
最高速度33km/h行動距離200km
発動機フィアット/スパ TM41 液冷V型8気筒ディーゼルエンジン 145馬力×1基
乗員数4名総生産数30両
武装90/53 90mm対戦車砲×1
最大装甲厚(車体前面)50mm、(防楯上面)10mm〜(防楯前面)20mm
派生改良型 M41M da 90/53:90mm高射砲を改造した対戦車砲搭載自走砲。生産数は少ない