II号自走榴弾砲ヴェスペ

10.5cm Self-Peopelled Howitzer "Wasp"
leFH18/2 auf Fahrgestell PzKpfw II(Sf) "Wespe"


ドイツ陸軍 1943年

Wespe
leFH18/2軽野戦榴弾砲搭載II号戦車車台”ヴェスペ”

 1942年初頭に計画されたleFH18軽野戦榴弾砲搭載の自走砲開発計画のうち、 II号戦車の車台を利用 した案から生まれた車両。他にも III号戦車IV号戦車の車台を利用 した計画もあったが、II号戦車の車台を用いた方がコストパフォーマンスに優れるとして採用となったも のである。制式名称は『leFH18/2(18式2型軽野戦榴弾砲)搭載II号戦車車台(自走式)』という長ったら しい名称であるが、通常は『ヴェスペ(スズメバチの意)』という愛称で呼ばれている。
 当初はIV号戦車の車台を利用した15cm重榴弾砲搭載自走砲(後に フンメルとして採用)が量産 されるまでの繋ぎ的な意味合いのあった当自走砲だが、性能テストの結果非常に優秀であることが判明した ため1943年2月に量産開始命令とともに42年7月以降に生産されたII号戦車車台も全て当自走砲へ転 用せよとの命令が出された。当初は1,000両もの生産発注が行われたが、後に835両(同型車台を利用した弾 薬運搬車159両を含む)に減らされている。
 II号戦車F型の車台を利用して設計されていたが、実際には砲を車体後部に搭載することからエンジンや 冷却器を車体中央部に移したり、戦闘室とは独立した形で操縦席を設けるなど当自走砲専用の改設計が施さ れていた。また車体重量の増加のため転輪を支えるスプリングにダンパー(緩衝器)が追加されている。車 体後部に設けられた戦闘室は周囲を10mm厚の装甲板で囲まれていたが、天井は無いオープントップ式であっ た。
 完成した当自走砲は各師団(戦車師団や装甲擲弾兵師団)に所属する機甲砲兵連隊自走砲大隊へ配備され、 始めて大量投入されたクルスク戦から終戦までを第一線で活躍した。

スペックデータ(自走榴弾砲ヴェスペ)
全長 4.81m全高 2.30m
全幅 2.28m重量11.0トン
最高速度40km/h行動距離220km
発動機マイバッハHL62TR 水冷直列6気筒ガソリンエンジン 140馬力×1基
乗員数5名総生産数835両
武装leFH18M 10.5cm榴弾砲×1、MG34 7.92mm機銃×1
最大装甲厚(上面)なし〜(前面)30mm
派生改良型 Wespe:II号戦車の車台を利用した自走榴弾砲。10.5cm榴弾砲を搭載
Mun-Sf auf Fgst PzKpfw II:同様の車体を利用した専用弾薬運搬車。砲は搭載しない