重装甲偵察車 SdKfz231/232/233

Heavy Armored Car 231/232/233
Schwere PzSpWg SdKfz231/232/233


ドイツ陸軍 1930年

SdKfz233(8-Rad)
重装甲・重武装を施した最終型であるSdKfz233(7.5cm)

下記写真はデアゴスティーニ社発行「隔週刊 コンバット・タンク・コレクション」付属の模型です(クリックで拡大(要Javascript))
SdKfz232
第62号(2014.10.28)
重装甲偵察車「SdKfz.232(8輪)」1941年
SdKfz233
第77号(2015.05.26)
重装甲偵察車「SdKfz.233(8輪)」1943年


 4輪駆動車をベースにした軽装甲偵察車SdKfz221とは別に、6輪トラックをベースに開発された重装甲偵察車。1929年にトラックを製造していたダイムラーベンツ社、ビ ューシングNAG社、マジルス社の3社に開発命令が出され、各社の製造するトラックのシャーシを利用した装甲自動車の生産契約が締結された(このため初期の生産モデルはトラックを少し改造しただけの車台に装甲車体を載せただけのものだった)。普通のトラック同様、エンジンは車体前部に搭載されたため車体前部が長いスタイルをしており、車体後部には旋回機銃座が設けられた車両はSdKfz231と名付けられ、後に遠距離無線機を搭載したSdKfz232、固定式砲塔となったSdKfz263などが製作された。
 1934年に6輪トラックでは不整地走行に不安があるとして、機動力を向上させた重装甲偵察車の開発命令が出された。この命令により装甲車体と砲塔を搭載できる8輪車台二種類が開発され、SdKfz233及び SdKfz234と命名された(後にSdKfz231(8輪)、SdKfz232(8輪)と改称された)。全輪駆動、全輪操舵を特徴とする車台は悪路走破性が高く、車体前後両方に操縦装置があるため前進後退どちらにも迅速な機動性があった。エンジンは車体後部へ搭載されている。
 また8輪車台を利用して機甲偵察中隊の火力支援車として製作されたのがSdKfz233である。こちらはSdKfz231(8輪)の車体形状を変更しオープントップ式砲塔に短砲身7.5センチ砲を搭載したもので、1個偵察中隊に対し当車6両で構成された1個小隊が配備された。またSdKfz231(8輪)の車台を利用した派生型にSdKfz263(8輪)と名付けられた車両もあり、これは不整地用の無線車であった(大型フレームアンテナと車体前部に寄った戦闘室が特徴)。
 どれも機甲部隊の機械化偵察大隊などに配備されているが、旧式だった6輪式は大戦初期に第一線から退き、大戦全期を通して8輪式が活躍している。

スペックデータ(SdKfz232(8輪))
全長 5.85m全高 2.35m
全幅 2.20m重量 8.3トン
最高速度85km/h行動距離300km
発動機ビューシングNAG L8V 水冷V型8気筒ガソリンエンジン 150馬力×1基
乗員数4名総生産数6輪151両+8輪956両
武装KwK30またはKwK38 2cm機関砲×1、MG34 7.92mm機銃×1
最大装甲厚(上面)5mm〜(前面)15mm
派生改良型 SdKfz231(6-Rad):6輪式初期型。トラックに若干の改造と装甲を施しただけのもの
SdKfz232(6-Rad):無線装備を強化したモデル。大型フレームアンテナが特徴
SdKfz263(6-Rad):232(6-Rad)の砲塔を固定式としたモデル。装甲無線車
SdKfz231(8-Rad):8輪式車台の主要生産モデル。装甲偵察車型
SdKfz232(8-Rad):231(8-Rad)に遠距離無線機を搭載した無線車型
SdKfz233(7.5cm):7.5cm砲を搭載した火力支援モデル。車台は231(8-Rad)と共通
SdKfz263(8-Rad):232(8-Rad)よりも強力な無線車型。車体上部を覆うフレームアンテナが特徴
Ballistik-Messfahrzeug:8輪式車台を利用した弾道測定車。形状はトラックに近い