重装甲偵察車 SdKfz234

Heavy Armored Car 234
Schwere PzSpWg SdKfz234


ドイツ陸軍 1943年

SdKfz234/2
5cm戦車砲を搭載したSdKfz234/2 プーマ

下記写真はデアゴスティーニ社発行「隔週刊 コンバット・タンク・コレクション」付属の模型です(クリックで拡大(要Javascript))
SdKfz234/2
第28号(2013.07.02)
「SdKfz234/2」1944年
SdKfz234/4
第46号(2014.03.18)
「SdKfz234/4」1944年


 悪路走破性を高めた8輪装甲車SdKfz231(8輪)の後継として1940年に開発命令が出された車両。スタイルこそSdKfz231と似ていたが、旧型では車台と装甲部分をボルト接合していたのに対し、開発される新型では装甲部分が車台と一体になったモノコック構造とされていた。また装甲も強化されており、熱帯やステップ地帯でも行動できるようエンジンもディーゼル化されるなどの改良が加えられている。
 搭載兵器などの違いによりいくつかのパターンを並行して開発が進められていたが、最初に完成したのはSdKfz234/2の名称が与えられていた5センチ戦車砲搭載モデルだった。このモデルは完全密閉式砲塔に長砲身5センチ戦車砲を搭載しており、「プーマ(ピューマ、アメリカライオンの意)」との愛称が付けられている。当初500両の生産発注が行われていたが、結局100両で生産はうち切られた。
 次に完成したのはオープントップ式砲塔に2センチ戦車砲を搭載したモデルで、SdKfz234/1の名称が与えられた。SdKfz222のものと似た低姿勢砲塔を持つこの車両は200両が生産されている。
 1943年半ばにSdKfz234の生産分のうち半数に7.5センチ砲を搭載せよとの命令が出されたため、5センチ砲搭載モデル(プーマ)は生産終了し、代わりにSdKfz234/3と名付けられたモデルへ生産が切り替えられた。この車両は砲塔を外した車体にオープントップ式戦闘室と短砲身7.5センチ砲が搭載された。44年末になってヒトラーが7.5センチPak40をこの車体に搭載せよとの命令を出したため、SdKfz234/3の生産は88両で終了し、次のSdKfz234/4へ生産変更となった。
 装甲偵察中隊にあって対戦車戦闘を一手に引き受けることとなった最終モデルSdKfz234/4は、車台に長砲身対戦車砲を載せただけのシンプルなもので、終戦までに89両が製作されている。
 どの車両も44年頃から順次部隊配備されているが、生産数が少ないことや偵察部隊の編成基準変更などにより活躍の場は少なかった。しかし、東部・西部ともに崩壊し続ける戦線において高い走破性と機動力により各種任務をこなしたのである。

スペックデータ(SdKfz234/1(2cm))
全長 6.0m全高 2.1m
全幅 2.4m重量11.5トン
最高速度80km/h行動距離900km
発動機タトラ103 水冷V型12気筒ディーゼルエンジン 220馬力×1基
乗員数4名総生産数477両
武装KwK38 2cm戦車砲×1、MG42 7.92mm機銃×1
最大装甲厚(上面)なし〜(前面)30mm
派生改良型 SdKfz234/1:最多生産型。2cm戦車砲搭載モデル。重装甲偵察車
SdKfz234/2:別名Puma。5cm戦車砲搭載モデル。重装甲偵察車
SdKfz234/3:短砲身7.5cm砲搭載モデル。近接支援型
SdKfz234/4:長砲身7.5cm砲搭載モデル。対戦車型