VI号戦車 ティーガー

Heavy Tank VI "Tiger"
Panzerkampfwagen VI "Tiger"


ドイツ陸軍 1942年

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VI号戦車E型ティーガーI(鋼製リムの転輪を持つ後期生産型)

下記写真はデアゴスティーニ社発行「隔週刊 コンバット・タンク・コレクション」付属の模型です(クリックで拡大(要Javascript))
ティーガーE型
第1号(2012.06.19)
「ティーガーE型」1943年
ティーガーE型
第66号(2014.12.23)
「ティーガーE型」1943年


 第二次大戦前の1937年にドイツ兵器局がヘンシェル社に開発を命じた重装甲を持つ突破戦車が大元になっている重戦車。DWIおよびDWIIと名付けられた試作車やVK3001(H)、VK3601(H)という試製車台を経て開発されたVK4501(H)がVI号戦車として採用された。
 1941年に出された重戦車VK4501の開発はヘンシェル社とポルシェ工学工房の競争試作となったが、ポルシェ博士の提案する電気モーター式駆動は非常に扱いづらいものであったため、オーソドックスなヘンシェル案が制式となった(このとき十分な運用試験もせずに生産着手されていたポルシェ製車台は後にフェルディナント(エレファント)自走砲の車台として流用されることになった)。
 1942年に完成した先行量産型は8月にレニングラード近辺の戦線へ投入され、先年ドイツ軍兵士がソ連戦車に受けたショックを、今度はソビエト赤軍兵士に味わせることとなった。対戦車砲としても非常に優れていた88ミリ高射砲を改良したKwK36戦車砲は、高い防御力を誇っていたソビエトのKV重戦車でも撃破できたし、前面装甲厚100ミリを誇る重装甲にT−34の持つ76ミリ砲では歯がたたなかったのである。
 大戦中期から終戦までに約1,400両のE型(ティーガー)と約500両のB型(ティーガーII)が生産されており、戦況が悪化していたドイツの生産力でこれだけの数の重戦車を量産したことは、この重戦車に賭けていた意気込みの高さを示すものであろう。

スペックデータ(VI号戦車E型:初期生産型)
全長 8.45m全高 2.93m
全幅 3.70m重量57.0トン
最高速度38km/h行動距離140km
発動機マイバッハHL210P45 水冷V型12気筒ガソリンエンジン 650馬力×1基
乗員数5名総生産数1,354両(E型のみ)
武装KwK36 8.8cm戦車砲×1、MG34 7.92mm機銃×2
最大装甲厚(上面)25mm〜(前面)100mm
派生改良型 各タイプの【Ausf】はドイツ語「Ausfuhrung」の略で、日本語では「型式・型」と訳します
DW(DurchbruchWagen):最初にVI号(V号かも?)戦車として予定された突破戦車。車台試作のみ
VK3001(H):DW II試作車をベースにした重型中戦車車台の試作車
VK3001(P):ポルシェ製の重型中戦車車台の試作車。電気式変速装置を装備
VK3601(H):VK3001(H)の設計をベースにした重戦車車台の試作車
VK4501(P):ポルシェ製のTiger試作車。生産された車台は自走砲へ流用された
Ausf E:Tiger Iとも呼ばれる量産型。初期型と後期型でいくつか異なる点がある
Ausf B:Tiger IIともケーニヒス・ティーガーとも呼ばれる最終型
Grille:Tigerの車台に大口径重砲を搭載した自走砲。複数の計画のみ
Jagd Tiger:固定戦闘室に12.8cm砲を装備した重駆逐戦車。別項参照
Pz Sf V:VK3001(H)の車台に12.8cm加濃砲を搭載した対戦車自走砲。試作のみ
Sturmmörser Tiger:38cmロケット砲を搭載した自走突撃臼砲。別項参照