IV号戦車

Medium Tank IV
Panzerkampfwagen IV


ドイツ陸軍 1937年

Pzkpfw4
IV号戦車G型

下記写真はデアゴスティーニ社発行「隔週刊 コンバット・タンク・コレクション」付属の模型です(クリックで拡大(要Javascript))
4号
第21号(2013.03.26)
「IV号戦車G型」1943年
4号
第58号(2014.09.02)
「IV号戦車G型」1942年
4号
第102号(2016.05.10)
「IV号戦車D型」1941年


 元は1935年に『大隊指揮官用車両(Bataillonsfühererwagen:バタリオンスフューラーワーゲン)』という秘匿名称で開発が開始された車両。ラインメタル・ボルジヒ社、クルップ社、MAN社の競争試作により試作車が制作され、最終的にクルップ社の案がIV号戦車として制式採用された。
 当時主力戦車となるべく開発されていたIII号戦車の支援戦車として開発された当戦車であるが、対ソビエト戦においてIII号戦車の搭載する砲では非力であることが判ってくると、大きな砲を搭載する余裕のないIII号戦車に代わり、車体の大きなIV号戦車が主力へと移行していった。
 リーフスプリングで支えられた2つ1組となるの小さなボギー式転輪を持ち、トーションバー式サスペンションが導入されつつある時代において一見旧式のような感じを受けるが、車内容積はトーションバー式より大きく、整備も容易で砲撃時の安定性も高いという利点があった。また砲塔旋回用に補助動力を搭載しており、人力に頼らず砲塔の旋回を行うことで砲撃速度の向上や搭乗員の労力軽減が図られている。
 初期の生産型は支援戦車ということで対戦車戦闘よりも火力支援を重点に置いた短砲身7.5センチ砲が搭載されていたが、III号戦車に代わり対戦車戦闘もこなす主力戦車となってからは長砲身砲が搭載されたモデルが製造されるようになった。 大戦初頭から各地の戦場で活躍し、パンターティーガーといった重戦車が登場してからもドイツ軍機甲部隊の中核として使用され終戦までを戦い抜いている。またフィンランドやルーマニアをはじめとする枢軸側周辺諸国へも供与されている。

スペックデータ(IV号戦車G型)
全長 6.82m全高 2.68m
全幅 2.88m重量23.5トン
最高速度40km/h行動距離210km
発動機マイバッハHL120TRM 水冷V型12気筒ガソリンエンジン 300馬力×1基
乗員数5名総生産数
武装KwK40 7.5cm戦車砲×1、MG34 7.92mm機銃×2
最大装甲厚(上面)10mm〜(前面)50mm
派生改良型 各タイプの【Ausf】はドイツ語「Ausführung」の略で、日本語では「型式・型」と訳します
Ausf A:最初の生産型。支援戦車として短砲身7.5cm砲を搭載していた
Ausf B:車体前面装甲の強化、エンジン出力強化を施した先行量産型
Ausf C:B型に小改良を施したモデル。砲塔同軸機銃にスリーブが付いた
Ausf D:側面および後部の装甲を強化したモデル
Ausf E:キューポラや砲塔形状を新設計とし、更に装甲を強化したモデル
Ausf F1:支援戦車の最終モデル。全面的に装甲を強化、ボールマウント式機銃の装備
Ausf F2:主砲を長砲身のものに変更した主力戦車型。車体自体はF1型と変化なし
Ausf G:砲塔および装填手席の覗視穴を廃止、新型砲口制退機を採用したモデル
Ausf H:最多生産型。新型変速機を採用、装甲強化。操縦席側面の覗視穴を廃止
Ausf J:最終生産型。電動砲塔旋回装置を廃止して弾薬搭載量を増やした
BL Pzkpfw IV:C型またはD型の車台を利用した架橋戦車。少数が改装された
Mun für Karlgerät:車台を利用したカール自走臼砲専用弾薬運搬車。大型クレーンを搭載
PzBefWg 7.5cmKwK:増加無線装置を搭載した指揮戦車。主砲はそのまま搭載した
PzBeobWg IV:砲兵支援用の観測戦車。内容は指揮戦車とほぼ同じ
PzBergeWg IV:砲塔の代わりに木製車室を搭載した戦車回収車。組立式クレーン装備
PzF:車台を舟型フロートで覆った装甲フェリーボート。試作のみ
Tauchpanzer IV:吸排気用ホースを付けた潜水戦車
突撃砲や車台利用の自走砲などについては別項を参照のこと