II号D型対戦車自走砲

7.62cm Self-Peopelled Gun II-D
7.62cmPaK auf Fgst PzKpfw II Ausf D


ドイツ陸軍 1942年

PaK47_Pz2
II号D型対戦車自走砲

 東部戦線において強力なソビエト戦車と相まみえたドイツ軍だったが、これまで開発された対戦車 自走砲ではソビエト戦車に歯が立たず、強力な対戦車砲を備えた自走砲開発が急務とされた。しかし ドイツが開発していた中口径対戦車砲7.5cm PaK40はまだ実用段階になかったので、ソビエト軍から鹵 獲した7.62cm口径のF22野砲を改良したPaK36(r)対戦車砲((r)はソビエト軍からの鹵獲兵器を指す) で代用することとしたのである。(後に完成したPaK40を搭載した対戦車自走砲も製作され、こちらは マルダーIIとして採用されている)
 1941年末に自走車両開発の命を受けたアルケット社では、修理のため回収されていた II号火炎放射戦車(D型車台)を流 用して生産を開始、続いて火炎放射戦車として新規生産される予定だったD型車台も全てこの自走砲へ 流用されている。このとき余剰となった火炎放射砲塔は後に固定陣地用に転用されている。なお、資料 によってはII号戦車改修の火炎放射戦車車台を利用した物をD1型、新造火炎放射戦車の車台を利用した 物はD2型と分類しているものもある。
 車体の上部構造物を撤去してオープントップ式の戦闘室を搭載し、その中央に砲架ごとPaK36(r)を装 備した車両は1942年から43年にかけて202両が完成、東部戦線へ投入された。後に本格的対戦 車自走砲である マルダーホルニッセ(ナスホルン)が戦場へ 登場するまで健闘したが、44年頃から第一線を退くようになっている。

スペックデータ(II号D型対戦車自走砲)
全長 5.65m全高 2.6m
全幅 2.3m重量11.5トン
最高速度55km/h行動距離220km
発動機マイバッハHL62TRM 水冷直列6気筒ガソリンエンジン 140馬力×1基
乗員数4名総生産数202両
武装PaK36(r) 7.62cm対戦車砲×1、MG34 7.92mm機銃×1
最大装甲厚(上面)なし〜(前面)30mm
派生改良型 Fgst PzKpfw2 Ausf D:II号戦車D型車台利用の対戦車自走砲。搭載砲はソビエトからの鹵獲砲