超重戦車マウス

Super Heavy Tank "Mouse"
Panzerkampfwagen "Maus"


ドイツ陸軍 1943年

Maus
ダミー砲塔を搭載したマウス重戦車試作車

 1942年6月にヒトラーはポルシェ社に対して「12.8cm砲を搭載し、可能な限り厚い装甲を施した重戦車を 開発せよ」との命令を発した。
 試作車による試験開始を1年後の43年5月とされていた開発命令であったが、開発に着手してみるとエンジ ン開発の失敗やサスペンションの問題から試作車の完成は遅れ、43年12月にようやくダミー砲塔(クルップ 社が開発を担当した砲塔は44年6月に完成した)を搭載した試作1号車による試験が開始された。
 駆動方式はポルシェお得意(どれも成功作とは言えなかったが)の電動モーター式が採用されており、計画当 初は発電用エンジンを空冷ディーゼルとする予定であったがエンジン開発が難航(優秀な各種戦車を生み出した ドイツだが、車載用ディーゼルエンジンだけは他国に立ち後れた状態だった)したため試作1号車には航空機用 ガソリンエンジンが搭載されている。それだけで中戦車と同等の重量があった砲塔には主砲として12.8cm砲が、 副砲として7.5cm砲が備えられており、この主砲は後に 駆逐戦車ティーガーにも搭載されている。
 ようやく完成したディーゼルエンジンを搭載した試作2号車は44年9月に完成したが、試験中にエンジンを 破損してしまい、そのままソビエト軍の侵攻にあわせて爆破処理されてしまった。試作1号車も同様に処分され たという話だが、一説によるとベルリンへ攻め込むソビエト軍と砲火を交わしたとの記録も残っているらしい。

スペックデータ(マウス試作1号車)
全長10.09m全高 3.66m
全幅 3.67m重量188.0トン
最高速度20km/h行動距離186km
発動機ポルシェ MB509 水冷V型12気筒ガソリンエンジン 1,080馬力×1基
(エンジンは発電機のために利用され、実際の駆動は電気モーターを使用した)
乗員数5名総生産数2両
武装KwK44 12.8cm戦車砲×1、KwK44 7.5cm戦車砲×1、MG34 7.92mm機銃×1
最大装甲厚(上面)40mm〜(前面)240mm
派生改良型 PzKpfw Maus:ドイツ軍最大の重戦車。試作のみに終わった