対戦車自走砲マルダー

7.5cm Self-Peopelled Gun "Marten I"
7.5cm PaK40 auf GW Lorraine Schlepper(f) "Marder I"


ドイツ陸軍 1942年

Marder1
フランス駐留軍により使用されるマルダー

 東部戦線において大量に鹵獲したソビエト製野砲を対戦車砲に転用したPaK36(r)を搭載する II号D型対戦車自走砲を 開発したドイツ軍だったが、フランス戦線においても大量の鹵獲車両を入手したため、この鹵 獲車両も対戦車自走砲などに転用することになった。
 II号D型対戦車自走砲の開発時点では実用段階ではないとして搭載を見送られた国産対戦車 砲PaK40をフランス製の牽引トラクター「ロレーヌ・シュレッパー」に搭載することで自走砲化 することが決定(「ロレーヌ・シュレッパー」は車体中央にエンジンがあり、車体後部に戦闘 室を設ける自走砲の車台として理想的だった)。アルケット社が設計を担当、フランスのアル フレッド・ベッカー社にて改造作業を実施、ドイツ軍が接収した300両の「ロレーヌ・シュレ ッパー」全車がこの対戦車自走砲に改造される予定だったのだが、北アフリカ戦線における自 走榴弾砲の不足により一部の車台は ロレーヌ・シュレッパー自走砲に 転用されてしまっている。
 車体後部にオープントップ式戦闘室を設け、そこにPaK40対戦車砲を搭載、砲の防楯はヒンジ 取り付けの横に広いもので、これにより砲を左右に振っても戦闘室との隙間ができないよう工 夫されていた。完成した車両は基本的にフランス駐留の部隊に配備されているが、一部は東部 戦線に送られソビエト軍と砲火を交わしている。
 ちなみに当自走砲の制式名称は「PaK40対戦車砲搭載ロレーヌ牽引車型自走砲」であるが、非 公式の愛称として付けられたマルダー(貂の意、後に マルダーIIが出現したためマ ルダーとも呼ばれる)の方が通りがよい。

スペックデータ(マルダー対戦車自走砲)
全長約8.0m全高約2.5m
全幅約2.0m重量 8.0トン
最高速度34km/h行動距離135km
発動機ドライエ 103TT 水冷直列6気筒ガソリンエンジン 70馬力×1基
乗員数5名総生産数170両
武装PaK40 7.5cm対戦車砲×1、MG34 7.92mm機銃×1
最大装甲厚(上面)なし〜(前面)12mm
派生改良型 Marder I:鹵獲牽引車改造の対戦車自走砲。Marderは非公式の名称