自走榴弾砲フンメル

15cm Self-Peopelled Howitzer
15cm sPzH auf Gw III/IV(Sf) "Hummel"


ドイツ陸軍 1943年

Hummel
東部戦線で撮影された重自走榴弾砲フンメル(後期型)

下記写真はデアゴスティーニ社発行「隔週刊 コンバット・タンク・コレクション」付属の模型です(クリックで拡大(要Javascript))
フンメル
第63号(2014.11.11)
自走榴弾砲「フンメル」1945年


 1942年春にドイツ兵器局では既存のIII号IV号戦車の車台に10.5センチ榴弾砲を搭載した火力支援車両の開発を計画した。7月に10.5センチ砲ならばII号戦車車台に搭載可能であるとして搭載砲を15センチ重野戦榴弾砲に変更したうえで正式に計画がスタート、アルケット社が開発を担当した。
 同時期に8.8センチPak43対戦車砲を搭載する対戦車自走砲(後にホルニッセとして制式化)の開発も進められていたため、同車両と車体を共通化することで開発期間の短縮と生産性の向上も図られた。実際には本格的な自走砲を開発するまでの繋ぎとして計画された当自走砲であったが、42年10月に呈示された試作車を見たヒトラーは直ちに100両の生産を命じ、翌年5月に予定されている大攻勢に間に合わせるよう厳命している。制式名称は「15cm重機甲榴弾砲搭載III/IV号火砲車(自走式)であるが愛称である「フンメル(マルハナバチの意)」の方が有名である。
 使用された車台はIV号戦車F型のものであるが、変速機やブレーキ、起動輪などはIII号戦車J型のものと同じ物が使用されており、この車台は便宜的にIII/IV号車台(Geschützwagen、略称はGw)と呼ばれている。搭載砲はクルップ/ラインメタル共同開発の10センチ加濃砲K18の砲身を15センチ口径砲身に換装したsFH18重榴弾砲で、最大射程は約一万三千メートルであった。通常の戦車砲と異なり装薬と弾体が分かれたものだったため、装薬装填手が追加されており、これまで生産された自走砲よりも乗員は1名増えている。搭載弾薬が18発と少なかったので、同型の車体を使用した弾薬運搬車も生産され当自走砲と行動を共にしている。
 1943年初頭から完成した車両は順次機甲砲兵大隊重自走砲中隊(定数は1個中隊にフンメル6両と弾薬運搬車2両。各大隊に1個中隊(大戦末期には2個中隊を配備した大隊もある))へ配備され、同年夏のクルスク戦を皮切りに終戦まで使用されている。

スペックデータ(重自走榴弾砲フンメル)
全長 7.17m全高 2.81m
全幅 2.97m重量24.0トン
最高速度42km/h行動距離215km
発動機マイバッハHL120TRM 水冷V型12気筒ガソリンエンジン 300馬力×1基
乗員数6名総生産数714両+弾薬運搬車157両
武装sFH18/1 15cm榴弾砲×1、MG34 7.92mm機銃×1
最大装甲厚(上面)なし〜(前面)30mm
派生改良型 sPzH auf Gw III/IV(Sf) "Hummel":オープントップ式戦闘室を持つ自走榴弾砲
MunPz "Hummel":同型車体を使用した弾薬運搬車。砲は搭載しない