自走榴弾砲ホイシュレッケ

10.5cm Self-Peopelled Howitzer "Grasshopper"
10.5cm leFH18 auf Waffenträger Gw IVb "Heuschrecke"


ドイツ陸軍 1943年

Heushrecke
ホイシュレッケ10型試作車
(砲塔側面にある車輪軸設置用の孔に注目。車体後部側面に搭載している丸い穴の開いた鉄骨は牽引用砲架の部品)

 ドイツ兵器局は1941年末頃から10.5cm軽榴弾砲であるleFH18の自走砲化を強力に推進して おり、いくつかの計画に基づき何種類かの試作車が製作されたが最終的には II号戦車の車台を利用した 自走榴弾砲ヴェスペが採用され た。このときIV号戦車の車台 を利用して試作されたものが 自走榴弾砲IVb型であった。 IVb型も必要十分以上の性能を持っていたが、コストパフォーマンスの点でヴェスペにかなわな かったことと兵器局の方針転換が開発中断の理由だった。
 IVb型では限定旋回式の砲塔状戦闘室に榴弾砲を搭載していたが、兵器局では全周旋回式の砲 塔を備え、搭載砲は必要に応じて車体から降ろして通常の牽引式野砲としても使用できるように との注文を出したため開発元のクルップ社がIVb型に代わって試作を行ったのが当自走砲ホイシ ュレッケ(バッタの意)である。
 車台は自走榴弾砲フンメルな どと同じIII/IV号車台を利用しているが、フンメル等よりも出力を強化したエンジンが搭載され ている。全周旋回式砲塔はオープントップ式の小型のものが搭載され、必要に応じて砲塔ごと車台 から降ろすことが可能なようになっていた。車体には砲塔着脱用のクレーンが装備され、砲を牽引 する際に使用する砲架や砲車輪も車体に搭載できるようになっている。
 生産型では新型砲のleFH43や更に強力なHL100エンジン(400hp)を装備する予定もあったようだが、 戦局の悪化などにより開発は中止されてしまった。

スペックデータ(ホイシュレッケ10型)
全長 6.0m全高 3.0m
全幅 3.0m重量23.0トン
最高速度45km/h行動距離300km
発動機マイバッハ HL90 水冷V型12気筒ガソリンエンジン 360馬力×1基
乗員数5名総生産数3両
武装leFH18/1 10.5cm榴弾砲×1
最大装甲厚(上面)なし〜(前面)30mm
派生改良型 Heuschrecke 10:クルップ社が試作した着脱式砲塔の自走榴弾砲。試作のみに終わった
lePzH18/40/2 auf Gw III/IV:競争試作の車両。ラインメタル・ボルジヒ社製作。1両のみ試作