自走歩兵砲sIG33グリレ

15cm Self-Peopelled Heavy Infantry Gun sIG33
15cm sIG33 auf Sf 38(t) "Grille"


ドイツ陸軍 1943年

Grille H
SS戦車師団所属のグリレH型

 ドイツ軍は15cm重歩兵砲sIG33を搭載した自走砲を各種車台を利用して製作していた。 号自走砲II号自走砲を経て、密閉式戦闘室を持つ 33B突撃歩兵砲が開発されたのだがオープン トップ式戦闘室を持つ自走砲の開発が無くなったわけではなかった。
 1942年7月にヒトラーが出した「以降生産される 38(t)戦車の車台は全て自走砲にせよ」との命令に 従ってBMM社が開発を進めていた自走砲もオープントップ式の戦闘室を持つ車両であった。計画当初では新た に設計したK型車台(エンジンレイアウトを変更して戦闘室を車体後部に寄せたモデル)を利用する予定だった のだが、1943年初頭にヒトラーが「既存のH型車台(エンジンが車体後部にあるため戦闘室は中央にしか設 置できない)を利用して早急に自走砲を生産開始せよ」との命令を出したため、サスペンションを強化したH型 車台を利用して生産に着手した。この自走砲はグリレ(コオロギの意)と名付けられた。
 機械室隔壁より前の上部構造物を撤去し、ぐるりと装甲板で囲った戦闘室を載せただけのシンプルなH型車台 を利用した車両は43年2月から生産が開始された。200両の発注が行われたものの、本来生産する予定だっ たK型車台の自走砲に切り替えるためH型車台の車両は90両が生産されたにとどまった。エンジンを車体中央 に移し戦闘室を車体後部へ移動させたK型車台(対戦車自走砲 マルダーIIIに利用されたM型車台と準同型)の 車両は43年6月から生産が開始されている。
 機甲歩兵師団の重歩兵中隊に配備されたグリレはH型K型の区別無く使用されており、43年11月からは同 様の車体で専用弾薬運搬車も生産されている。

スペックデータ(グリレM型)
全長 4.95m全高 2.15m
全幅 2.47m重量12.0トン
最高速度35km/h行動距離190km
発動機プラガ AC 水冷直列6気筒ガソリンエンジン 160馬力×1基
乗員数4名総生産数372両
武装sIG33 15cm歩兵砲×1、MG34 7.92mm機銃×1
最大装甲厚(上面)なし〜(前面)20mm
派生改良型 Grille H:既存の車台を利用した初期生産型。戦闘室は車体中央に設置
Grille K:新型車台を利用した主要生産型。車体後部へ戦闘室は移動した
Mun Pz 38(t):共通の車台を利用した専用弾薬運搬車。砲は搭載しない
Flak Pz 38(t):2cm高射機関砲を搭載した対空戦車。一部が自走歩兵砲へ改装された