重駆逐戦車エレファント

8.8cm Self-Peopelled Gun "Elephant"
Sturmgeschütz 8.8cm Pak43/2 "Elefant"


ドイツ陸軍 1943年

Ferdinand
重駆逐戦車フェルディナンド

下記写真はデアゴスティーニ社発行「隔週刊 コンバット・タンク・コレクション」付属の模型です(クリックで拡大(要Javascript))
エレファント
第13号(2012.12.04)
「エレファント」1944年


 ティーガー戦車の開発についてはヘンシェル社とポルシェ工学工房による競争試作が行われていたが、この開発の最中にヒトラーは長砲身8.8センチ砲を搭載できる大型砲塔の設計検討を命じた。この計画は1942年9月になって重装甲を施した突撃砲として具体化し、制式に選ばれなかったポルシェ製の車台を利用して早急に生産が行われることとなった。
 アルケット社により設計された突撃砲はフェルディナンドと名付けられ、1943年初頭にヒトラーが出した「あらゆる困難を排してできる限り早くフェルディナンドを戦線へ送り込め」という命令に従い、部品不足と試験不足を押して生産が行われた。
 ポルシェ式ティーガーが制式に選ばれなかった原因である電気モーター駆動方式は、発電用エンジンこそマイバッハに変更されたものの電気式であることに替わりはなく、また装甲強化のために厚さ100ミリの装甲板が新たにボルト止めされたため機動性はさらに落ち込んでしまった。
 完成した90両は1943年5月末に夏季攻勢(チタデレ作戦)に投入されたが、最悪の機動性と対人防御装備の不備(肉薄する歩兵に対しての防御装備(機銃など)を持たなかった)から約半数が破壊されてしまい、生き残った車両に対して作戦終了後に副武装の追加やキューポラ、履帯の新型化などの改修が行われている。
 改修された車両はエレファント(この名前はチタデレ作戦時に搭乗員たちが付けた愛称であった)と改名されイタリア戦線や東部戦線に投入されている。

スペックデータ(エレファント)
全長 8.14m全高 2.97m
全幅 3.38m重量65.0トン
最高速度30km/h行動距離150km
発動機マイバッハHL120TRM 水冷V型12気筒ガソリンエンジン 300馬力×1基
(エンジンは発電機のために利用され、実際の駆動は電気モーターを使用した)
乗員数6名総生産数90両
武装PaK43/2 8.8cm対戦車砲×1、MG34 7.92mm機銃×2
最大装甲厚(上面)30mm〜(前面)200mm
派生改良型 Ferdinand:最初の制式名称。駆逐戦車に分類されるが最初は突撃砲だった
Elefant:残存の48両に対して対人防御装備などの改修を行った後の制式名称
Pz Berge Tiger(P):Tiger(P)の車台を利用した戦車回収車。フェルディナンドから砲を撤去した形状