パナール P−178装甲車

Armored Car Panhard P-178

フランス陸軍 1935年

P-178
P−178装甲車(指揮用車両、車体左部のアンテナが特徴)

 1930年代にフランス軍騎兵部隊用の偵察車両として、いくつかの装輪装甲車両が試作された。AMD (Auto-mitrailleuse de decouverte:索敵用機銃車の略)と名付けられたこの手の車両のうち本国部隊用 として採用されたのが、パナール社が開発した当装甲車であった。
 採用当初はAMD35と名付けられた当装甲車は、装甲自動車用に新規設計されたシャーシに大径タイヤ を備えた4輪駆動車で、装甲こそリベット留めで垂直面の多い旧式然としたものであったが搭載される武装 は25mm対戦車砲と強力なものであった。開戦時には騎兵部隊のみならず、歩兵部隊の偵察用としても使用さ れていた。
 採用直後から順次生産が行われているが、特にドイツ軍が侵攻を開始した1940年5月以降は生産体制 を強化、一月で100両近くもの量産が行われている(しかし、この時期に生産された車両がフランス軍に 納入される前にドイツ軍により接収されてしまっている)。
 ドイツ軍が鹵獲した車両は300両近くにのぼり大半は無改造のままドイツ軍部隊に配備されたが、一部 の車両には無線機が追加装備された。また車輪を鉄道用に換装した鉄道線路防御用車両に改造されたものや III号戦車の改良により余剰となった短砲 身5cm砲を搭載したものもある。終戦後生き残っていた車両は、新型砲塔に換装のうえ再度フランス軍により 使用されている。

スペックデータ(P−178)
全長 4.79m全高 2.31m
全幅 2.01m重量 8.5トン
最高速度72km/h行動距離300km
発動機パナール 水冷直列4気筒ガソリンエンジン 105馬力×1基
乗員数4名総生産数527両
武装25mm対戦車砲×1、M31 7.5mm機銃×1
最大装甲厚(上面)7mm〜(前面)25mm
派生改良型 P-178:WW2開戦時の仏軍主力偵察車両。4輪駆動装甲車である
PzSpWg Panhard 178-P204(f):ドイツ軍鹵獲後の名称。無線機搭載型はPzSpWg(Fu)となる