FCM36歩兵戦車

Infantry Tank FCM36

フランス陸軍 1936年

FCM36
FCM36歩兵戦車

 1930年代初頭にルノー社が試作した6トン戦車のデータを基にFCM社が開発した戦車。歩兵支援 用の軽戦車として1936年に採用された。
 この戦車は鋳造構造中心だった他のフランス製戦車とは一線を画する平板溶接構造をしており、避弾径 始を高めるため斜めに組み合わせた鋼板溶接の車体はドイツ戦車風の印象を与えている。またフランス戦 車として始めてディーゼルエンジンを搭載したのも当戦車であった。走行装置は左右9個ずつのボギー式 転輪を持ち、ガイドロッドやラバーショックアブソーバー、垂直式コイルスプリングなどを組み合わせた 複雑な物であった。
 溶接構造や複雑な足まわり、経験の少ないディーゼルエンジンなど新機軸を盛り込んだ当戦車であった が、その新機軸が裏目に出て1両あたりの建造価格は非常に高価であった。そのためフランス政府も当初 100両の生産に続く追加生産計画(100両)を破棄している。
 ドイツ軍が侵攻した時点において、当戦車はセダン近郊に配備された2個戦車大隊を構成していたが、 ドイツ軍に圧倒され生き残った車両は鹵獲されてしまった。当戦車を鹵獲したドイツ軍は自走砲車台とし て当戦車を流用、対戦車自走砲や自走榴弾砲に改造された車両は、西部戦線において損害を受けフランス にて再編成される戦車旅団への追加配備用として使用された。

スペックデータ(FCM36)
全長 4.44m全高 2.18m
全幅 2.13m重量12.0トン
最高速度24km/h行動距離220km
発動機ベルリエ MDP 水冷直列4気筒ディーゼルエンジン 91馬力×1基
乗員数2名総生産数100両
武装SA18 37mm戦車砲×1、M31 7.5mm機銃×1
最大装甲厚(最大厚部)40mm
派生改良型 FCM36:溶接構造・ディーゼルエンジンの歩兵支援用軽戦車。高価なため生産数は少数
ドイツ軍鹵獲後は自走砲車台(PaK40 auf Gw FCM(f)やleFH16 auf Gw FCM(f)など)に転用された