ルノーD1歩兵戦車

Infantry Tank Renault D1
Char Renault D1


フランス陸軍 1931年

Char D1
D1歩兵戦車(車体後部にある三角形の梁は無線アンテナ)

 1926年に打ち出された防衛計画に沿った形でルノー社が開発した中型歩兵戦車。世界で初めて 鋳造砲塔を採用した制式戦車でもある。
 ルノー社が1920年代末から生産を行っていた輸出用のNC型(NC型は日本陸軍にも売却され ており、日本では乙型戦車と呼ばれていた)をベースとしているため、サスペンションはNC型同様 の垂直コイルスプリングと空気式アブソーバーを併用した物で、片側14個の小型転輪により車体を 支えた。車体はリベット接合構造が用いられている。世界初の鋳造砲塔には、これまたフランス初と なる47mm口径対戦車砲が搭載されていた。戦車搭載の無線装備が充実していなかった時代ではあった が当戦車には無線機が搭載されており、車体後部に目立つ大型フレームアンテナが装備されている。
 エンジン出力が低く、変速機などに故障が多かったため大量に生産・配備されることは無く、19 40年頃まで北アフリカ戦線で使用された後は第一線から退いた。
 ちなみに通常呼称されている『シャールD1』という名称の『シャール』という単語はフランス語 で戦車を意味する言葉なので、他の戦車にも良く使用される(例: B1重戦車の『シャールB1』など)。

スペックデータ(D1歩兵戦車)
全長 5.77m全高 2.39m
全幅 2.16m重量13.0トン
最高速度18km/h行動距離90km
発動機ルノー 水冷直列4気筒ガソリンエンジン 65馬力×1基
乗員数3名総生産数160両
武装SA34 47mm戦車砲×1、M31 7.5mm機銃×2
最大装甲厚(最大厚部)35mm
派生改良型 Renault NC31:ルノー社の輸出用中戦車。NC2型とも呼ばれる。当戦車のベースとなった
Char D1:世界初の鋳造砲塔搭載戦車。機械的欠陥があったため大量生産されず