ルノーAMR33/35軽戦車

Light Tank Renault AMR33/35

フランス陸軍 1933年

AMR35
AMR35軽戦車(13.2mm機銃搭載型)

 1930年代初頭に立案された騎兵隊用装軌装甲車の開発計画により設計された車両。ルノー社が 開発を担当し、何種類かのサスペンションを装備した試作車が製作された。社内名称をルノーVM型 と名付けられた当戦車は、水平ラバースプリングを介したシザース式サスペンション(この型式は以 降製作されるルノー製戦車に形状こそ変化するものの踏襲されていく)モデルが1933年にAMR (Auto-mitrailleuse de Reconnaissance:偵察用機銃車の略)軽戦車として制式採用となった。
 軽量化のため装甲は10mm厚程度の薄いリベット接合のものだったが、これまで遮蔽物のない馬上戦 闘ばかりをこなしてきた騎兵達には好評で迎えられている。走行性能に優れていたが武装は機銃のみ の軽武装であったため騎兵連隊において偵察任務に使用されることが多かった。
 1935年になって発展型であるルノーZT型が完成、こちらもAMR35軽戦車として制式採用 (これにより従前の車両はAMR33と呼ばれるようになった)された。火力不足を補うため13.2mm 重機関銃搭載モデル(新設計砲塔を採用)や25mm砲搭載モデル(改設計砲塔またはスポンソン(張出 部)を設けて搭載)も製作されている。
 騎兵科の機械化部隊である軽機械化師団や軽騎兵師団の竜騎兵連隊などに配属され、大戦緒戦に実 戦投入されている。なおドイツ侵攻後に接収された車両の大半は上部構造物を撤去され、オープント ップ式戦闘室を持った自走迫撃砲(ドイツ軍名称 8cm Schwere Granatwerfer 34 auf PzSpWg AMR35(f): 34式8cm重迫撃砲搭載AMR35(f)車台)に転用改造されてしまっている。

スペックデータ(AMR35)
全長 3.84m全高 1.88m
全幅 1.63m重量 6.5トン
最高速度55km/h行動距離200km
発動機ルノー 水冷直列4気筒ガソリンエンジン 85馬力×1基
乗員数2名総生産数AMR35が200両、AMR33は不明
武装M31 7.5mm機銃×1 または オチキス13.2mm機銃×1
または オチキス25mm対戦車砲×1
最大装甲厚(最大厚部)13mm
派生改良型 Renault VM:試作車の社内名称。AMR33として採用された
AMR33:騎兵用偵察機銃車。7.5mm機銃搭載。装甲は薄くリベット接合
Renault ZT:VM型の発展型。若干機動性は落ちたが居住性は向上した
AMR35:ZT型の制式名称。13.2mm重機搭載型や25mm砲搭載型もある