ナヒュール中戦車

Medium Tank "Náhuel"

アルゼンチン陸軍 1942年

Nahuel
ナヒュール中戦車

 中南米諸国は第二次大戦で直接戦闘に参加しなかったものの、多くの国が連合軍やドイツ軍側に立って 宣戦を布告した。連合軍側に立った諸国には米国から兵器が貸与・供与されており、特に立ち後れていた 南米諸国陸軍の兵力拡充に一役買っている。
 大半の国は供与兵器や輸入した旧式兵器で兵力をまかなっていたが、数カ国が自国にて戦車の試作を行 っており、そのうちアルゼンチンだけが生産数こそ少ないが中戦車の生産を行った。
 生産された中戦車は米国のM4中戦車に 範を取ったスタイルをしているが、各部機構の設計自体はアルゼンチン独自のもので、設計にはアルゼンチ ン陸軍のショー大佐とアルフレード中尉が深く関わったと伝えられる。
 鋳造砲塔にクルップ社製30口径75mm砲を搭載しており、当時欧州で戦っている各国戦車と比較しても劣ると ころのない中戦車であったが、生産コストを考慮した結果米国から供給されるM4中戦車を使用した方が安 上がりだとして、16両が生産されたのみに終わった。
 なお「ナヒュール」とは南米に生息する猫科大型肉食獣の一種のことである。

スペックデータ(ナヒュール)
全長 6.22m全高 2.95m
全幅 2.33m重量 35.0トン
最高速度40km/h行動距離250km
発動機FMA-ロレーヌ 12EB 水冷W型12気筒エンジン 500馬力×1基
乗員数4〜5名総生産数16両
武装クルップM1909 75mm砲×1、12.7mm機銃×1(主砲同軸)、7.62mm機銃×2〜3
最大装甲厚(最大厚部)80mm
派生改良型 Náhuel:大戦中に製造された南米諸国唯一の制式戦車。実戦参加は無い