イリューシン Il−20”クート”

Il-20 "COOT" , Ilyushin

Il-20
旧ソビエト海軍所属の電子戦/偵察機Il−20SDR”クートA”

 1950年代後半から60年代にかけて約600機が生産されたターボプロップ旅客機Il−18をベースに した電子戦/情報収集機。1978年頃からバルト海などでSIGINT任務に就いていることが確認されてお り、定期的にバルト海周辺諸国の情報収集などを行っていた。
 Il−20SDR"クートA"と名付けられた機体にはSLAR(合成開口レーダー)用と見られるコンテナ 型成形が装備され、機体前部にはカメラや各種センサー用のふくらみがある。旧ソビエト海軍航空隊により運用 されていたが、現在は退役しつつあるようだ。
 他のバリエーションとしては空中指揮(コマンドポスト)機として使用されるIl−22M"クートB"と呼 ばれる機体も見受けられる。"クートA"とは垂直尾翼上の砲弾型成形により見分けられるこの機体は現在もロ シア空軍やウクライナ軍、ベラルーシやカザフスタンでも使用されている。

機体詳細データ(Il−20SDR)
寸法(L×W×H/翼面積)35.90×37.42×10.16m / 140.0m2
機体重量(自重/全備)36,000kg / 64,000kg
飛行速度(最大/巡航)722km/h / 625km/h
上昇率(海面上)不明
上昇限度(実用)10,000m
離着陸距離(離陸/着陸)1,300m / 850m
航続距離3,700km(最大荷重)、6、500km(空輸時)
エンジンイフチェンコ設計局(現プログレス)製 AI−22Mターボプロップ×4基
出力 4,250hp×4  機体内燃料搭載量 30,000リットル
武装武装なし。機内に情報収集用各種機器を搭載
乗員数/機体初飛行20名程度 / 1978年頃?
備考(各タイプ詳細) Il-18:ベースとなった旅客機型の呼称。軍用貨物機としても使用
Il-20SDR:SIGINT(信号情報収集)機。海軍で使用。NATOコード”クートA”
Il-20RT:胴体上部に大きな鞍型レドームを装備した機体
Il-20M:旧東ドイツ駐留のソビエト空軍が運用していたSIGINT機の呼称
Il-22M:空中指揮(コマンドポスト)機。垂直尾翼上の砲弾型成形が特徴。”クートB”
Il-24N:民間型として使用される魚群探知機。SLAR装備
LAST UPDATE 2001,05,04