ボーイング E−6マーキュリー

E-6 MERCURY , Boeing

E-6B
米軍統合戦略コマンド所属のE−6Bマーキュリー

 冷戦時代、米海軍の核戦略体系ではミサイル搭載原潜を世界各地の海中に随時展開させておくことが当たり前 のことであったが、海中に居る潜水艦に対して通信を行うことは至難のワザであった。そこで米海軍ではTAC AMO(Take Charge And Move Out)と名付けた空中通信中継機を開発、 C−130輸送機を改修したEC −130Q(またはEC−130G)を1960年代に完成させ、太平洋と大西洋上空に交代制24時間待機任 務に従事させた。当機はこのTACAMO機の後継として開発された機体である。
 ベースとなった機体はE−3セントリーE−8ジョイントスターズなどにも 使用されているボーイング707であるがエンジンはGE社製F108に強化されている。外観上目に付く特徴 としては、翼端のアンテナポッドと胴体下から繰り出される曳航アンテナがある。
 1989年からE−6ハーミズ(1991年にマーキュリーと改称)の名で部隊配備が始まり全部で16機が調 達された。1992年からは24時間空中待機態勢が解除され地上待機任務へと変更されており、現在は3軍統合 の統合戦略コマンドが全機を一括して運用している。
 一部の機体はRC−135の後継 として、空中指揮任務を引き継ぐため通信装備の大幅な改装が実施されており、この機体はE−6Bと呼ばれている。 機体上部についた衛星通信用アンテナを収納するドームがB型の特徴である。またA型もアビオニクスの近代化改修 を実施完了している。

機体詳細データ(E−6A)
寸法(L×W×H/翼面積)46.61×42.16×12.93m / 283.4m2
機体重量(自重/全備)78,378kg / 155,128kg
飛行速度(最大/巡航)981km/h / 842km/h
上昇率(海面上)不明
上昇限度(実用)12,800m(哨戒高度は7,620〜9,150m)
離着陸距離(離陸/着陸)1,646m / 793m
航続距離11,760km(作戦時の無給油飛行可能距離)
エンジンジェネラルエレクトリック社製 F108−CF−100ターボファン×4基
推力 9,980kg×4  機体内燃料搭載量 86,276リットル
武装武装なし
乗員数/機体初飛行乗員5名+操作員7〜13名 / 1987年2月19日
備考(各タイプ詳細) E-6A:生産機の呼称。TACAMO2とも呼ばれる(16機)
E-6B:空中指揮機能力を付加されたA型改修機の呼称
LAST UPDATE 2001,05,16