グラマン アルバトロス

ALBATROSS , Grumman

Albatros
海上自衛隊で救難機として使用されたアルバトロス(UF−2)

 第二次大戦中に使用されていたグラマン・グース飛行艇は高い信頼性を持った機体であったが、米海軍はこれ以上に 大きな航続力を持つ飛行艇を欲した。そこで1944年に試作指示を受けたグラマン社ではG−64の社内呼称を持つ 機体の開発を開始、完成こそ終戦後となったもののアルバトロスと名付けられ米海軍に汎用機として制式採用となった。
 グース飛行艇と同様の双発高翼単葉の飛行艇としてはオーソドックスな機体であったが、全体の構造は洗練化されて おり空気抵抗が減じられていた。また主翼下に外部燃料タンクを搭載できるパイロンを装備したことや、翼下フロート にも燃料を搭載することで航続距離を伸ばしている。
 米海軍以外に沿岸警備隊と空軍も海上救難捜索機として採用し、優秀な性能から西側各国にも少数機が導入されてい る。しかし新型機が配備されるようになると、余剰となった機体は燃費の悪い発動機を使用していたこともあって民間 市場で人気が無く、多くの機体は1970〜80年代にスクラップへと姿を変えていった。

機体詳細データ(HU−16D)
寸法(L×W×H/翼面積)18.67×29.46×7.87m / 96.15m2
機体重量(自重/全備)10,400kg / 16,200kg
飛行速度(最大/巡航)380km/h / 241km/h
上昇率(海面上)不明
上昇限度6,600m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離4,600km(最大燃料搭載時)
エンジンライト社製R-1820-76A/B 星形空冷9気筒ピストンエンジン×2基
出力 1,430hp×2
武装武装なし(主翼下パイロンに投下兵装を搭載可能だった)
乗員数/機体初飛行4名+乗客10名 / 1947年10月24日
備考(各タイプ詳細) G-64:原型機のグラマン社における社内呼称
XJR2F-1:原型機の米海軍呼称
UF-1:初期生産型の米海軍呼称。後にHU−16Cと改称
PF-1A:米海軍向けASW機として提案された機体。製作されず
SA-16A:初期生産型の米空軍呼称。後にHU−16Aと改称
UF-1G:米沿岸警備隊向け救難機型
UF-1L:南極観測用の耐寒装備を施した機体の呼称。後にLU−16Cと改称
UF-1T:複操縦装置を搭載した操縦練習機型。後にTU−16Cと改称
G-111:改良拡大型原型機のグラマン社における社内呼称
UF-2:改良拡大型の米海軍呼称。後にHU−16Dと改称。主翼前縁の防氷ゴムが識別点
SA-16B:改良拡大型の米空軍呼称。後にHU−16Bと改称
UF-2G:改良拡大型の米沿岸警備隊呼称。後にHU−16Eと改称
SHU-16B:米海軍向けASW機。試作のみだが海外顧客に高く評価された
CSR-110:カナダ向け機体の呼称。対潜作戦にも従事可能だった
XF-XS:日本の新明和工業が研究用に改造した機体の呼称。PS−1飛行艇の先行機体
LAST UPDATE 2002,11,30