ベル/ボーイング V−22オスプレイ

V-22 OSPREY , Bell/Boeing

V-22
評価試験中のV−22原型機

 ベル社とボーイング社が共同開発した世界初の実用ティルトローター機。通常の固定翼機と同様の 主翼両端に可動式エンジンナセルを搭載し、ナセルを垂直位置へ可動させることで垂直離着陸を実現 させ、ナセルを水平位置に動かしての水平飛行では通常固定翼機並の速力・航続力を発揮する。
 ベル社は1955年に初飛行したXV−3、1977年のXV−15などティルトローター機の研 究を長年続けており、その成果に注目した米国防総省の要望により1985年からボーイング社との 共同で当機の開発を開始した。設計要件としては侵攻輸送機としての大量高速輸送能力の他に、空中 指揮、通信中継、NBC兵器に対する防御、救難用ホイストなど多種多様な能力を必要とされ、通常 のヘリコプターの2倍の速度と4倍の航続距離が求められた。
 複合素材製の3枚羽根ローターはかなり大型で通常固定翼機のプロペラとは異なった印象を与える。 エンジンナセルは水平位置から垂直位置を超えて後方7度30分の位置まで可動できるため、空中で のホバリングや(スピードは出ないが)後退飛行も可能となっている。
 1999年5月から米海兵隊への納入が開始され、最終的には425機の調達が見込まれているが、 2000年4月に量産型1号機が墜落事故を起こし海兵隊員19名が殉職する事態となった。しかし 事故原因は機体構造の不良ではないとされたので、今後の調達・配備計画に変更はないようだ。

機体詳細データ(V−22B)
寸法(L×W×H/ロータ径)17.47×25.78×6.90m / 11.58m
(全幅はロータ含む、ロータ無しの幅は15.52。全高はナセル垂直時)
機体重量(自重/全備)15,032kg / 21,546(垂直離陸)〜24,947kg(滑走離陸)
飛行速度(最大)509km/h
上昇率(海面上)707m/min
上昇限度(実用)7,924m
離着陸距離(離陸/着陸)−−−−−−−(滑走による離陸も可能)
航続距離2,224km(空輸時)
エンジンアリソン社製 T406−AD−400ターボシャフト×2基
出力 6,150hp×2
武装固定武装なし。機内に制圧用小火器を搭載可能
乗員数/機体初飛行乗員4名+兵員24名 / 1989年3月19日
備考(各タイプ詳細) V-22:原型機の呼称(3機)
V-22A:生産前機の呼称。製造コスト低減研究用(3機)
V-22B:前量産機の呼称。評価試験用(4機)
MV-22B:米海兵隊向けの進攻輸送(強襲)型
CV-22A:米空軍向けの特殊救難型。2005年から配備開始予定
HV-22A:米海軍向けの捜索救難型。2010年から配備開始予定
LAST UPDATE 2001,01,20