アエロスパシアル SA316アルエットIII

SA316 ALOUETTE III ,Aerospatiale

Alouette3
デンマーク海軍航空隊所属のアルエットIII海軍型(降着装置に水上フロートを装備)

 第二次大戦後に開発されたフランス初の純国産ヘリコプター、シュド・エストSE3101実験機を 直系の先祖とする軽ヘリコプター。1952年に初飛行した農業用3座機SE3120アルエットを発 展させ、世界初のターボシャフトエンジン搭載機となったSE313アルエットIIの改良型機である。
 アルエットIIでは鉄骨骨組みだけであった尾部支持梁を鋼板で覆い、エンジン出力を強化した機体で キャビンも拡大され搭乗人員数も増やされている。1960年にはモンブラン山の頂上を超えて飛行す るなど高性能を示し、当時アルジェリアで戦っていたフランス軍は早速当機に各種兵装を搭載してのテ ストを実施したが採用前にアルジェリアでの紛争は終了してしまった。
 アルエットIIIは海外顧客に重宝され、アジア・中東・アフリカ・ヨーロッパなどの多数の国が導入し 偵察、近接支援、対地攻撃、対潜哨戒、捜索救難など幅広い任務に使用された。フランスでの生産は1 983年に終了したがルーマニアやインドではその後もライセンス生産が続けられた。現在では各国の 機体は順次退役しつつあるが、まだ当分は第一線で使用される当機を見ることが出来るであろう。
 なおアエロスパシアル社(現ユーロコプター社)は当機の後継機としてAS350を開発しており、 現在はこちらを生産している。

機体詳細データ(SA316B)
寸法(L×W×H/ロータ径)12.84×2.60×3.00m / 11.02m
(全長はロータ含む。全幅は左右降着装置の間隔。ロータを除く胴体全長は10.03m)
機体重量(自重/全備)1,140kg / 2,200kg
飛行速度(最大/巡航)210km/h / 185km/h
上昇率(海面上)259m/min
上昇限度(実用/限界)3,200m / 地面効果なしのホバリング限界 1,520m
離着陸距離(離陸/着陸)−−−−−−−
航続距離480km(空輸時)
エンジンチュルボメカ社製 アルツーストIIIBターボシャフト×1基
出力 570hp  機体内燃料搭載量 575リットル
武装キャビン内に7.62mm機関銃×1(偵察)、胴体横に20mm機関砲×1+ロケット弾ポッド×1(近接航空支援)、HOT対戦車ミサイル×4(対装甲車両)、Mk44対潜魚雷×1+曳航式MAD×1(対潜)など任務の内容により多岐にわたる
乗員数/機体初飛行乗員2名+乗客4名 / 1959年2月20日(原型SE3160)
備考(各タイプ詳細) SE316O:原型機
SE316A:最初の生産型の呼称
SA316B:ロータのトランスミッションを強化した生産型
SA316C:アルツーストIIIDエンジンを搭載した型。少数生産
SA319B:アスタズーXIVエンジンを搭載した発展型
CHETUK:インドのHAL社がライセンス生産した機体の呼称
IRA316B:ルーマニアのICA社がライセンス生産した機体の呼称
LAST UPDATE 2000,12,23