アエロスパシアル SE313/SA318アルエットII

SE313 / SA318 ALOUETTE II ,Aerospatiale

SA318C
スイスで観光飛行に使用される民間型SA318C

 1950年代初頭に農業機として開発が始まったシュド・エストSE3120アルエットを 直系の祖先とする機体。SE3120にアルツーストエンジンを搭載するために 再設計された機体はSE3130と名付けられ、1955年に初飛行した。この機体は翌年耐空 証明を取得し、市場へ出された時アルエットIIの愛称が与えられている。
 その後、シュド・エスト社は合併によりシュド・アビアシオンと改名し、当機の呼称もSE 313Bに変更された(後にアエロスパシアル社となった際には呼称の変更は行われていない)。
 高々度での運航に適した当機は発売から5年間の間に22カ国から600機もの発注を受け、 米リパブリック社やスウェーデンのサーブ社にてライセンス生産も行われた(余談ではあるが アルエットIIはアメリカで初めて耐空証明を受けたフランス製の航空機、かつ初の米国製でな いヘリコプターとなった)。
 顧客の要望などから、より経済的なアスタズーIIAエンジンを搭載したモデルが1960年 に開発され、SA318Cと名付けられた(愛称はアルエットIIのまま)。この機体は飛行速 度や航続距離、吊り下げ荷重などの点でSE313Bよりも勝っていたが、高々度性能は若干 劣っていた。しかし、汎用性に優れた基本設計はきちんと引き継がれており、アルエットIIは 最終的に46カ国126の運航者に対して1,300機あまりが納入されたのである(ちなみ に最も大きな軍用顧客はフランス軍で、陸海空全軍で450機あまりを調達した)。

機体詳細データ(SA313B)
寸法(L×W×H/ロータ径)9.70×不明×2.75m / 10.20m
機体重量(自重/全備)895kg / 1,600kg
飛行速度(最大/巡航)185km/h / 165km/h
上昇率(海面上)252m/min
上昇限度(実用/限界)2,150m / 地面効果なしのホバリング限界 920m
離着陸距離(離陸/着陸)−−−−−−−
航続距離565km(空輸時)/300km(ペイロード390kg搭載時)
エンジンチュルボメカ社製 アルツーストIIC6ターボシャフト×1基
出力 360hp 機体内燃料搭載量 不明
武装無誘導ロケット弾、対戦車ミサイル、機銃などを搭載可能
乗員数/機体初飛行乗員2名+乗客1〜3名 / 1955年3月12日(SE3130)
機体詳細データ(SA318C)
寸法(L×W×H/ロータ径)9.75×不明×2.75m / 10.20m
機体重量(自重/全備)890kg / 1,600kg(全備重量は民間型の数値)
飛行速度(最大/巡航)205km/h / 170km/h(共に軍用型全備重量での数値)
上昇率(海面上)400m/min
上昇限度(実用/限界)3,300m / 地面効果なしのホバリング限界 900m
離着陸距離(離陸/着陸)−−−−−−−
航続距離720km(空輸時)/300km(ペイロード480kg搭載時)
エンジンチュルボメカ社製 アスタズーIIAターボシャフト×1基
出力 530hp 機体内燃料搭載量 不明
武装無誘導ロケット弾、対戦車ミサイル、機銃などを搭載可能
乗員数/機体初飛行乗員2名+乗客3名 / 1960年1月31日(SA318C原型)
備考(各タイプ詳細) SE3120:1952年に初飛行した農業機。愛称はアルエット。サルムソン9NH星形エンジン(200hp)搭載
SE3130:SE3120にアルツーストエンジンを搭載した機体。愛称はアルエットII
SE3140:チュルボメカ社製チュルモIIエンジン(400hp)搭載の計画。生産に至らず
SE313B:SE3130生産型の会社合併後呼称。愛称はそのまま
SA318C:アスタズーIIAエンジンと新型遠心クラッチを搭載した改良型
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