NHインダストリーズ NH90

NH90 , NH Industries

NH90
NH90(陸軍型TTH90)原型機

 NATO軍が使用する大型双発戦術汎用ヘリコプターとして開発された機体。1983年頃から研究が 開始され、1985年に英・仏・独・伊・蘭の五カ国協同開発として開発が始まった。これはNATO各 国による機種統一の他に各国内での陸海軍による機種統一も含めた壮大な計画である。1987年に英国 が計画脱退したため四カ国となった開発国は、各国1社ずつを作業担当社として選出、仏アエロスパシア ル社、独MBB社、伊アグスタ社、蘭フォッカー社がそれぞれ計画に参加することになった。なお生産計 画などの調整は共同出資により設立されたNHインダストリーズが担当している。
 冷戦構造の崩壊によりNATO軍(というよりヨーロッパで使用される)ヘリコプターに求められる資 質や各国の作業分担に変更が生じたため、1996年から配備予定であった計画に遅れが生じており20 05年頃から量産型の配備が予定されている。
 機体は陸軍型(TTH)と海軍型(NFH)の二種類が想定されており、陸軍型は戦術輸送ヘリとして の主任務が与えられている。操縦席は正副用意されているが、万が一の場合パイロット一人でも作戦行動 が可能である。貨物室には2〜2.5トン程度の貨物・戦闘用車両が搭載でき、完全武装の兵員ならば二 個分隊(14名)、通常人員ならば最大20名を搭載可能である。また輸送任務以外にも早期警戒任務や 地上制圧にも使用でき、制圧用火器や対戦車ミサイルの搭載も可能となっている。
 海軍型は対潜哨戒・対艦攻撃・捜索救難など海上で予想される作戦にオールマイティに対応できる機体 で、乗員は3名となる。艦載にも対応できるよう機体やローターは折り畳むことが可能である。

機体詳細データ(陸軍型TTH90)
寸法(L×W×H/ロータ径)19.56×不明×5.44m / 16.30m
(全長はロータ含む、胴体のみ全長は16.81m。全幅はデータ無し)
機体重量(自重/全備)5,400kg / 8,700kg
飛行速度(最大/巡航)300km/h+ / 288km/h
上昇率(海面上)不明
上昇限度(実用/限界)4,250m / 地面効果内ホバリング限界 3,500m
離着陸距離(離陸/着陸)−−−−−−−
航続距離1,204km(空輸時)
エンジンRR/チュルボメカ社製 RTM322ターボシャフト×2基 出力2,145hp×2
または GE社製 CT7−6ターボシャフト×2基 出力 2,000hp×2
武装制圧用火器(機銃・ロケット弾)、対戦車ミサイルなどを装備可能
乗員数/機体初飛行乗員2名+兵員20名 / 1996年12月18日
備考(各タイプ詳細) NH90:当機シリーズの総称。名称は90年代のNATO軍ヘリコプターを意味する
TTH90:陸軍向け機体の呼称。兵員/貨物輸送、早期警戒など多用途
NFH90:海軍向け機体の呼称。対潜哨戒、対艦攻撃、捜索救難などに使用
LAST UPDATE 2001,05,19