アグスタ A109イルンド

A109 HIRUND , Agusta

A109A
イタリア陸軍で審査中のA109A

 イタリアのアグスタ社が自社ブランドのシリーズとして初めて設計したヘリコプター。最初は民間 セールスのみを目的としていたためチュルボメカ・アスタズーXIIエンジン単発の機体として設計さ れたが、1967年に安全性の向上を目的としてアリスン250−C14エンジン2基を搭載する双 発ヘリに再設計された。
 原型となるA109Cは民間向けの8座席型でイルンド(ツバメの意)と名付けられ、1971年 8月に初飛行を実施した。しかし、細かな改修点の小変更や飛行試験の長期化により生産型1号機が 完成したのは1975年になってのことであった。1978年までに民間向けに250機以上のセー ルスを記録した当機は明白な軍事潜在能力もあるとして、アグスタ社は5機の機体に武装を施してイ タリア陸軍の採用審査に提出したところ想像以上の成績をあげたためイタリア陸軍に観測ヘリコプタ ーとして採用となった。
 現在、イタリアの他に南アフリカ陸軍がエンジン出力を強化した最新型A109パワー(エンジン を換装したほか、ロータ機構をA129マングスタと 同様の物に変更)を軍用として採用している。また海軍向けに対潜魚雷や対艦ミサイル装備型も提案 されているが現在のところ採用している国は無い。

機体詳細データ(A109パワー)
寸法(L×W×H/ロータ径)13.05×不明×3.30m / 11.0m
(全幅はデータ無し。全長はロータ含む、ロータ無しの胴体長は10.71m)
機体重量(自重/全備)1,555kg / 2,850〜3,000kg
飛行速度(最大/巡航)311km/h / 296km/h
上昇率(海面上)600m/min
上昇限度(実用/限界)6,100m / 地面効果内ホバリング限界4,670m
離着陸距離(離陸/着陸)−−−−−−−
航続距離930km
エンジンプラット&ホイットニー社製 PW206Cターボシャフト×2基
出力 732hp×2
武装(陸軍向)7.62mm機銃×2、ロケット弾ポッド×2、TOW又はHOT対戦車ミサイル×4
(海軍向)対潜誘導魚雷×2またはAS−12対艦ミサイル×2
乗員数/機体初飛行乗員2名+兵員6名 / 1971年8月4日(原型機)
備考(各タイプ詳細) A109:原型機の呼称。A〜C型が計画されたが製作されたのはC型のみ
A109A:最初の生産型。アリスン250エンジン搭載
A109mk2:A型のトランスミッション強化型。胴体拡大型もある
A109EOA:A型のイタリア陸軍での名称。観測用
A109 Power:エンジンをP&W206に換装した出力強化型
A109E Power:操縦席をグラスコクピット化した近代化型
A109F:チュルボメカ・アリウス2K1エンジンに換装した強化型
A109K:チュルボメカ・アリウス1Kエンジンに換装した高温多湿地型
A109M:パワー型の南アフリカ陸軍での名称。多用途機
LAST UPDATE 2001,02,14