富士 T−1

T-1 , Fuji

T-1
航空自衛隊第13飛行教育団所属のT−1A(Photo by T-Key 1998)

 航空自衛隊が使用していた T−6テキサン練 習機の後継として開発要求された機体。原型機製作契約を獲得した富士重工では当初石川島播磨重工業 (以降IHIと略す)製のJ3ターボジェットエンジンを搭載する予定であったが、このエンジンの開 発が遅れたためブリストル・シドリ社(後のロールスロイス社)製オーフュースエンジンを搭載した機 体を製作し、航空自衛隊にT−1Aの名で採用された。縦列複座操縦席を持つ全金属構造片持ち低翼単 葉というオーソドックスな作りの機体であるが、当時第一線級の戦闘機であった F−86セイバーなどの影 響からか強い後退角のついた主翼を採用するなど新しい点も盛り込まれていた。
 T−1Aの納入が完了する前にIHI製エンジンが完成したので1960年5月にこのエンジンを搭 載したT1F1原型機も初飛行に漕ぎ着けた。オーフュースエンジンよりも低出力なエンジンであった が、飛行試験で所定の性能を示したためIHI製エンジンを搭載したT1F1もT−1Bの名称で航空 自衛隊に採用されることとなった。
 1965年には出力を強化したIHI製J3−IHI−7エンジンを搭載したT1F3が初飛行し、 T−1A全機をT−1Cの呼称でエンジンを換装する計画がたてられたが3機の改修が行われただけで 計画は中止されている。
 1990年代まで中等練習機として活躍していた当機だが、純国産ジェット練習機である T−4が就役を始めたことに より順次退役していくことになっている。
 2006,03,03追記:平成18年3月3日に航空自衛隊小牧基地でT−1の引退記念飛行が行われ、同月 9日に浜松基地で引退式典が行われる。この式典を最後にT−1は完全に引退となる。

機体詳細データ(T−1A)
寸法(L×W×H/翼面積)12.12×10.50×4.08m / 22.22m2
機体重量(自重/全備)2,420kg / 4,150kg
飛行速度(最大/巡航)925km/h / 620km/h
上昇率(海面上)不明
上昇限度(実用/限界)15,900m
離着陸距離(離陸/着陸)ともに約1,000m
航続距離1,300km(内部燃料のみ)
エンジンロールスロイス社製 オーフュースMk805ターボジェット×1基
推力 1,810kg
武装12.7mm機銃×1、翼下に機銃ポッド、サイドワインダーAAM、340kg爆弾、増加燃料タンクなどを装備可能
乗員数/機体初飛行2名 / 1958年1月8日(T1F2原型)
備考(各タイプ詳細) T-1A:社内名称T1F2。RR社製エンジン搭載(46機)
T-1B:社内名称T1F1。IHI製エンジン搭載(20機)
T1F3:予定呼称T−1C。IHI製強化版エンジンに換装予定だったが計画中止
T-1B-10:T1F3準拠に改修されたT−1Aの呼称(3機改修)
LAST UPDATE 2006,03,03(FirstUp 2001,04,22)