ロッキード S−3バイキング

S-3 VIKING ,Lockheed(ex Lockheed Martin)

S-3
米海軍VS(対潜飛行隊)−32所属のS−3A

 S−2トラッカーの後継機VSX として開発された機体。1969年にロッキード社が製造契約を獲得したが艦上機の経験が浅かったため、 F−8クルセーダーA−7コルセアIIなどで艦上機に造 詣が深かったヴォート社(LTV社)を従契約社として開発が行われた。そのためロッキード社は胴体の製造と 航空電子システムの統合、最終組立を行ったにすぎない。航空母艦という限られたスペースに搭載するため主翼 や尾翼は折り畳み可能で、MAD(磁気異常探知)センサーのブーム(支持棒)は引き込み式になっている。
 試作モデルは1972年に初飛行を行ったが、S−2と比べると格段に進化した対潜機器やシステムを実戦配 備可能な状態にするには時間がかかり、実戦配備は1975年末(部隊配備は前年から開始)のことであった。 対潜作戦のために胴体内へ爆雷や魚雷を搭載できるが、翼下にハープーン対艦ミサイルやロケットポッドを搭載 しての対水上艦艇攻撃にも従事可能である。またバディ空中給油システムを搭載することで空中給油母機として の任務も果たすことができる。当機は米航空艦隊の対潜任務を一手に引き受けており今後も活躍の場は無くなら ないであろう。
 派生型として地上基地と航空母艦を結ぶ輸送機型US−3AやSIGINT(無線情報収集)機ES−3Aな どがあるが現在は退役済みである。

機体詳細データ(S−3A)
寸法(L×W×H/翼面積)16.26×20.93×6.93m / 55.55m2
(全長はMADブームを収納した状態)
機体重量(自重/全備)12,088kg / 23,831kg
飛行速度(最大/巡航)834km/h / 680km/h(最大巡航)、296km/h(対潜哨戒速度)
上昇率(海面上)1,280m/min
上昇限度(実用/限界)10,670m以上
離着陸距離(離陸/着陸)670m / 不明
航続距離5,550km以上(空輸時)、3,700km(最大重量)、哨戒時の航続7.5時間
エンジンジェネラル・エレクトリック社製 TF34−GE−400ターボファン×2基
推力 4,210kg×2  機体内燃料搭載量5,753kg
武装翼下にハープーン対艦ミサイル×2、ロケットポッド×6、バディ空中給油装置×2など、胴体内にMk46対潜魚雷×4、Mk54対潜爆雷×4、Mk60対潜爆雷×2などを選択搭載可能
乗員数/機体初飛行4名(操縦2+操作員2) / 1972年1月21日
備考(各タイプ詳細) S-3A:原型試作機を含む最初の生産モデル
S-3B:ウェポンシステムを強化したモデル
ES-3A:SIGINT(無線情報収集)機
KS-3A:空中給油母機の提案型。バディ給油ポッドが採用されたため不採用
US-3A:操作員席と電子機器を廃し貨物室とした汎用型輸送機
OUTLAW VIKING:遠距離艦船探知システムを搭載した特殊機
ORCA S-3B:機雷原探知システムを搭載した特殊機
LAST UPDATE 2000,12,02