ロッキード P−3オライオン

P-3 Orion , Lockheed (ex Lockheed Martin)

P-3C
米海軍VP−30所属のP−3Cオライオン

 対潜哨戒機のベストセラー機。ロッキード社の旅客機L−188エレクトラの機体を流用し開発された。旅客機 ベースであるため胴体内スペースが広く、従前に使用していた対潜哨戒機P−2ネプチューンの3倍の容積を持っ ている。また機内は与圧されているため操作員が軽装で作業できる点も重要であろう。対潜哨戒/攻撃任務が主で あったが最近ではハープーン対艦ミサイルを搭載して対水上艦攻撃任務にも従事するようになっている。
 現在各国(主な輸出先としては日本、オーストラリア、カナダ、オランダ、帝政イラン、韓国など)が導入して いる機体はデジタルコンピュータを搭載し各センサーからの情報処理能力を上げたP−3Cが主であるが、チリや ポルトガルなどA/B型の中古機を導入しているところもある。P−3C型には順次改良が加えられており、改良 度合いによってアップデート(UD)I〜III型と細かく別れている。ちなみに日本の海上自衛隊が導入している 機体はアップデートII.5およびIII相当の機体で、ほとんどが川崎重工でのライセンス生産である。
 派生型も豊富で電子情報収集や海洋観測などに使用され各国海軍航空隊の中核を担う機体である。

機体詳細データ(P−3C)
寸法(L×W×H/翼面積)35.61×30.37×10.27m / 120.77m2
機体重量(自重/全備)27,890kg / 64,410kg
飛行速度(最大/巡航)760km/h / 約600km/h、(哨戒速度)380km/h
上昇率(海面上)457m/min
上昇限度(実用)8,630m
離着陸距離(離陸/着陸)1,673m / 不明
航続距離2,494km(現地低空に3時間滞留を考慮した作戦行動半径)
エンジンアリソン社製 T56A−14ターボプロップ×4基
4,910hp×4
武装9,072kgまでの搭載物(ソノブイ含む)。武装は主に対潜爆雷、短魚雷、機雷、ハープーン対艦ミサイルなど
乗員数/機体初飛行操縦3名+操作員10名前後 / 1959年11月25日(YP3V−1)
備考(主要タイプ詳細) YP3V-1:原型機。後にYP−3Aと改称
P-3A:最初の量産型(157機製作)
P-3B:P−3Aのエンジン出力強化型(144機製作)
P-3C:デジタルコンピュータを搭載し処理能力を高めた機体(118機製作)
P-3C(UD1):アップデート1型。コンピュータ処理能力を強化
P-3C(UD2):アップデート2型。ハープーン対艦ミサイル搭載能力を付加
P-3C(UD2.5):アップデート2.5型。航法・通信能力強化型
P-3C(UD3):アップデート3型。音響信号処理システム搭載型
CP-3A:米海軍基地支援用輸送型。P−3Aを改装。現在はUP−3Aと改称
EP-3E:米海軍の情報収集(SIGINT)機
EP-3J:米海軍の電子戦訓練機。電子戦演習の際に敵妨害機をシミュレートする
NP-3D:米海軍のテスト機。新型装備の搭載テストを行う
VP-3A:米海軍のVIP用輸送機
WP-3D:米海軍の大気観測機
P-3AEW&C:メーカー提案の洋上観測機。胴体上の回転レドームが特徴
P-3A(CS):米国税関向けに改修された機体。赤外線探知システムを搭載
P-3F:帝政イラン向けの機体。P−3Cに空中給油能力を付加したもの
CP-140:カナダ向けの機体。搭載システムはS−3バイキングのものに類似
CP-140A:CP−140を環境/漁業観測機に改装したもの
EP-3:海上自衛隊の電子情報収集(ELINT)機。海自機は全機P−3Cがベース
OP-3C:海上自衛隊の遠距離(広域)画像情報収集機
UP-3C:海上自衛隊の装備品評価試験機
UP-3D:海上自衛隊の電子戦訓練機。標的曳航も可能
LAST UPDATE 2000,11,22(First Up 2000,11,05)