アエロ L−29デルフィン

L-29 DELFIN , Aero

L-29
旧東ドイツ空軍の記章を付けたL−29デルフィン

 旧チェコスロバキアのアエロ社が開発したジェット基本練習機。旧ワルシャワ条約軍では同一機体を 各国に配備して機種統一を図り運用を容易にする傾向があるが、この機体も大量生産が行われ旧ワルシ ャワ条約軍加盟国の大半に配備された。
 1955年に開発が始まった当機は、まずXL−29と名付けられた原型機製作が着手された。搭載 するエンジンは英国ブリストル・シドレー社製のバイパーエンジンであったが、1959年に初飛行に 成功、2号機以降の生産前機はチェコスロバキアで生産されたM701エンジンを搭載しL−29デル フィン(イルカの意)として製作されることになった。
 1960年に当機は旧ソビエト製のYak−80、 ポーランドPZL社製TS−11と 共に競争審査を受けることとなり、自国製機体にこだわったポーランド以外の旧ワルシャワ条約軍加盟 国標準の基本・高等練習機として採用されることとなったのである。
 1963年から部隊配備が開始され、12年間の生産期間で約3,500機を生産、うち2,000 機は旧ソビエトに、約400機以上が旧チェコスロバキアに配備された他、ブルガリア、ハンガリー、 東ドイツ、ルーマニアなどに供給された。
 近代型練習機にしては珍しく後部座席が高くなっていない(教官席の視界が悪い)が、安定性・信 頼性の高い機体であり、旧共産圏の機体に共通する不整地滑走路への対応も完璧であった。変形機とし て単座の曲技飛行専用機と軽攻撃機型が試作されているが、どちらもごく少数機の生産に終わっている。

機体詳細データ(L−29)
寸法(L×W×H/翼面積)10.81×10.29×3.13m / 19.8m2
機体重量(自重/全備)2,280kg / 3,280kg
飛行速度(最大)655km/h(5,000m)
上昇率(海面上)840m/min
上昇限度(実用)11,000m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離640km(内部燃料のみ)、895km(増槽使用)
エンジンモートルレット(exワルター)社製 M701ターボジェット×1基
推力 890kg
武装翼下2箇所の武装搭載点に機関砲ポッドまたは増槽を搭載可能
乗員数/機体初飛行2名 / 1959年4月5日
備考(各タイプ詳細) XL-29:原型機の呼称。ブリストル・シドレー社製バイパーエンジン搭載
L-29:基本練習機型。NATOコード”マヤ”(Maya)
L-29A:単座に改修した曲技飛行専用機。数機が製作されたのみ
L-29R:軽攻撃機型。試作機のみ
LAST UPDATE 2001,05,13