ハンティング ジェット・プロボスト

JET-PROVOST , Hunting

Jet Provost
英国空軍第6FTS所属のジェット・プロボストT.Mk5

 英国空軍が1953年に採用したレシプロ単発の練習機パーシバル(ハンティング社の前身)・ プロボストは大戦中に基本練習機として使用されていた デ・ハビランド・タイガーモスや パーシバル・プレンティスの後継機として大成功を収めた。だが第一線で使用される機体のジェット化 が進むにつれ練習機もジェット化されることが予想されたため、ハンティング社は自社経費でプロボス ト練習機のジェット化を開始することにした。
 プロボスト練習機の主翼と尾翼を利用し、胴体のみをジェット用に再設計した原型機は1954年に 初飛行を行い、英国空軍は1957年にこのジェット化されたプロボストをジェット・プロボストと名 付け制式採用した。この並列操縦席を持つ練習機は軽快な運動性能を示し、1958〜59年のファー ンバラ航空ショーでは編隊曲技飛行にも使用された。
 原型機Mk1から順次改良を加えられた機体は、Mk3では射出座席を搭載、Mk5では操縦室が与 圧されるなど近代化されていった(なおMk5が製作されるころにはハンティング社はBAC(ブリテ ィッシュ・エアクラフト)社に吸収されていた)が1980年代になって老朽化が進んだため英国では 全機が退役している。また海外顧客向けにも多数が生産されたが、海外では練習機としてだけではなく 軽攻撃機としても需要があったためBAC社は機銃と翼下パイロンを装備したタイプで生産・輸出して いる。この軽攻撃機型はストライクマスターと名付けられ、幾つかの国では最近まで使用されていたよ うだ。

機体詳細データ(ジェット・プロボストT.Mk5)
寸法(L×W×H/翼面積)10.27×10.77×3.10m / 19.65m2
機体重量(自重/全備)2,220kg / 4,170kg
飛行速度(最大)774km/h(外部搭載品なし)
上昇率(海面上)1,600m/min
上昇限度(実用)12,200m
離着陸距離(離陸/着陸)500m / 不明
航続距離2,200km(空輸時)
エンジンロールスロイス社製 バイパーMk202ターボジェット×1基
推力 1,130kg  機体内燃料搭載量 982kg
武装練習機型には武装なし。軽攻撃機型は7.62mm機銃×2(弾数各500)、翼下に230kg減速爆弾×4、ロケットポッド×4など搭載可能
乗員数/機体初飛行2名 / 1954年6月16日(原型1号機)
備考(主要タイプ詳細) JET-PROVOST T.Mk1:原型機および初期の生産前機(原型1+前機8)
JET-PROVOST T.Mk2:生産前機の最終型。風防と降着装置がMk1と異なる(1機)
JET-PROVOST T.Mk3:主要生産型。バイパーMk102エンジン、射出座席を搭載(201機)
JET-PROVOST T.Mk3A:電子装備を近代化してMk5A準拠に改修したMk3(70機改修)
JET-PROVOST T.Mk4:バイパーMk202エンジンを搭載した出力強化型(185機)
JET-PROVOST T.Mk5:与圧操縦席、燃料容量の増加を施した機体(112機)
JET-PROVOST T.Mk5A:超短波全方位無線標識と距離測定装置の追加改修したMk5(107機改修)
JET-PROVOST T.Mk51:輸出向け機体。機銃・翼下パイロン搭載。Mk3準拠(22機)
JET-PROVOST T.Mk52:Mk51同様の武装輸出型。Mk4準拠(43機+Mk4を8機改装)
STRIKE MASTER Mk80:サウジアラビア向けの武装型(25機+後期型Mk80A・10機)
STRIKE MASTER Mk81:南イエメン向けの武装型。後にシンガポールへ売却(4機)
STRIKE MASTER Mk82:オマーン向けの武装型。(12機+後期型Mk82A・12機)
STRIKE MASTER Mk83:クウェート向けの武装型(12機)
STRIKE MASTER Mk84:シンガポール向けの武装型(16機)
STRIKE MASTER Mk87:ケニア向けの武装型(6機)
STRIKE MASTER Mk88:ニュージーランド向けの武装型(16機)
STRIKE MASTER Mk89:エクアドル向けの武装型(8機+後期型Mk89A・8機)
STRIKE MASTER Mk90:スーダン向けの武装型(3機)
LAST UPDATE 2001,01,23