RFB ファントレーナー

FAN TRAINER , RFB

Fantrainer
旧西ドイツ空軍により試験中のファントレーナー

 円環風路付きファン(ダクテッドファン)を利用した航空機は第二次大戦中のドイツにて研究が 開始された。ドルニエ社が研究していた機体はかなり有望視されていたが、第二次大戦の敗戦により この研究は顧みられることなく終わってしまった。
 プロペラ効率を高め騒音を低減するこのダクテッドファンが再度見なおされたのは1970年代 はじめのことで、英国ブリティッシュ・ダウティ社がその先鞭をつけた。
 西ドイツ国防省もこのダクテッドファンに興味を持ち、RFB(ライン航空機製造)社に対して補 助金を与えダクテッドファンを利用した練習機の開発契約を締結した。これは旧式化している初等練 習機ピアッジョP149Dの 後継機として採用することを目論んでのことであった。
 ダクテッドファンを機体後部に備えた原型機は1977年に初飛行し、400馬力級エンジンと6 00馬力級エンジンを搭載した2種類の機体が用意され西ドイツ空軍によりテストされた。しかし、 要求項目を満たしてはいたものの西ドイツ空軍は当機の採用を拒否、RFB社は大打撃を蒙ってしま った。
 暗雲立ちこめるRFB社に対して救いの神が現れたのは1982年のことで、この年にタイ空軍が 当機を練習機として採用したのである。契約にはタイでのライセンス生産という条件が付いたが、こ れはタイが国内での航空機製造経験を積みたがったという経緯があるようだ。
 また、米空軍のJPATS計画による次期練習機選定にも提案されたが、これはJPATS計画自 体が白紙撤回されたため実現に至っていない。

機体詳細データ(ファントレーナー600)
寸法(L×W×H/翼面積)9.48×9.74×3.16m / 14.0m2
機体重量(自重/全備)1,160kg / 2,300kg
飛行速度(最大/巡航)555km/h / 370km/h
上昇率(海面上)914m/min
上昇限度(実用)7,620m
離着陸距離(離陸/着陸)250m / 250m
航続距離1,400km
エンジンアリソン社製 250−C30タービンエンジン×1基
出力 650hp  機体内燃料搭載量 480リットル
武装武装なし
乗員数/機体初飛行2名 / 1977年10月27日
備考(各タイプ詳細) FAN TRAINER 400:250-C20Bエンジン(420hp)搭載の機体
FAN TRAINER 600:250-C30エンジン(650hp)搭載の機体
FAN TRAINER 1000:1000馬力級エンジン搭載の機体案
FAN RANGER:JT15D-4エンジン搭載の米軍JPATS計画提案モデル
FAN LINER:並列複座座席を持つ民間向け小型飛行機の商品名
LAST UPDATE 2001,05,05