トランザール C160

C160 , TRANSALL

C160
フランス空軍第64輸送飛行連隊所属のC160NG

 旧西ドイツ空軍が使用していたフランス製 輸送機ノール・ノラトラの 後継機として開発された機体。当時の西ドイツ航空産業界は第2次大戦の敗戦から立ち直っておらず複雑で高 等な戦闘用航空機の設計が出来るほど復興はしていなかったためフランスと共同開発を行うことになった。1 955年1月に両国間で行われた会議により輸送機同盟(Transporter Alliance:略してTRANSALL) が締結され開発が開始された。
 フランスのノール社(後にアエロスパシアル社に吸収)と西ドイツのハンブルガー航空機工場(後にMBB 社に吸収)、ウェーザー航空機工場(後にVFWフォッカー社に吸収)の3社により生産が開始され、最初の 機体はフランス工場で完成1963年に初飛行した。ちなみに製造分担は西ドイツ側が胴体部分を、フラン ス側が主翼部分を担当し最終組立は両国が自国で使用する分を担当することになっていた。
 オーソドックスな造りの輸送機であるがオーソドックスであるだけに戦術輸送機として完成の域に達して おり、現在もドイツ・フランス両国の主力輸送機として活躍している。当機の特徴として胴体内貨物室の寸 法が鉄道貨物の国際積荷寸法にしたがっていることがあげられる。名称となっている160という数字は主翼 面積からとった数字であり、また最初の量産機発注数160機(西ドイツ110機、フランス50機)をも表 している。
 1972年に生産は一度終了したが1977年にフランスの発注により第2世代機体の生産が行われ、3 2機(うち3機はインドネシア向け)が生産された。第2世代の機体はアビオニクスの近代化、主翼構造の強 化、燃料タンクの増加が行われており空中給油受け棒も装備されるようになった。

機体詳細データ(C160NG)
寸法(L×W×H/翼面積)32.40×40.00×11.65m / 160.0m2
機体重量(自重/全備)29,000kg / 51,000kg
飛行速度(最大/巡航)513km/h(4,900m) / 約500km/h
上昇率(海面上)396m/min
上昇限度(実用)8,200m(全備重量45,000kg時)
離着陸距離(離陸/着陸)990m / 870m
航続距離5,100km(空輸時)、1,900km(有用過重16,000kg)
エンジンロールスロイス社製 タインRTy20Mk22ターボプロップ×2基
出力 6,100hp  機体内燃料搭載量 22,400kg
武装武装なし、内部最大積載量16,000kg
乗員数/機体初飛行乗員3名+兵員93名 / 1963年2月25日
備考(各タイプ詳細) C160:原型機3機(V1〜V3)の呼称。3号機(V3)は後に民間へ売却
C160A:生産前機の呼称。原型より50cmほど胴体を延長した(6機製作)
C160D:西ドイツ向けの機体呼称。一部は後にトルコへ譲渡(110機)
C160F:フランス向けの機体呼称。一部は後に民間へ売却(50機)
C160P:中古のF型をエールフランス航空が買い取り改修した機体(4機改修)
C160T:トルコに譲渡されたD型の呼称(20機)
C160Z:南アフリカ向けにアエロスパシアル社が生産した機体(9機製作)
C160NG:フランスおよびインドネシア向けに生産された第2世代型(32機)
C160AAA:機首と尾部にレドームをつけた早期警戒型計画機体の呼称
C160S:機首に偵察モジュールを搭載した洋上哨戒型計画機体の呼称
C160SE:電子監視(ELINT)型計画機体の呼称
C160ASF:S型に対艦ミサイル搭載能力を付与した洋上哨戒型計画機体の呼称
C160 Astarot:フランス向けの潜水艦通信中継機(4機製作)
C160 Gabriel:フランス向けの電子妨害装置訓練機(2機製作)
LAST UPDATE 2001,01,11