ウェストランド ワイバーン

WYVERN , Westland

Wyvern
英国海軍航空隊所属のワイバーンS.Mk4

 第二次大戦中の英国海軍航空隊には他国には無い「戦闘雷撃機」と呼称する機体をいくつか運用して いた。基本的には戦闘攻撃機や駆逐機と変わりないが、航空魚雷を搭載可能であるところからこの名前 が付いた。大戦中の有名な機体としては ボーファイターな どがあげられる。
 英国海軍が大戦中の全期間を開発と試験に費やして完成させた戦闘雷撃機 ブラックバーン・ファイア ブラントの後継機として大戦中から開発が開始されたのが当機ワイバーンである。当初は巨大なレシプ ロエンジン(世界最大出力を誇っていた)ロールスロイス社製イーグルエンジンを搭載する機体として 開発が開始されたが原型機の製作や試験課程で解決できない問題点が多数出てしまった。そこでレシプ ロエンジンからジェットエンジンへと移行しつつある時代を反映して、エンジンをターボプロップに変 更した機体を採用することとなり、パイソンエンジンを搭載したTF.Mk2が製作された。
 1950年代初期から部隊配備が始まった当機は、その後操縦系を電動化し機体の改設計を実施した TF.Mk4(後にS.Mk4と改称)が開発されたことで一応の完成をみたのである。
 1956年のスエズ紛争などに参戦した当機はそれなりの活躍を示したが、時代はジェット機へと遷 りつつあり、予定の性能を発揮できなかったこともあって1958年には実戦部隊から退いてしまった。

機体詳細データ(ワイバーンS.Mk4)
寸法(L×W×H/翼面積)12.80×13.42×4.57m / 32.98m2
機体重量(自重/全備)7,076kg / 11,113kg
飛行速度(最大)616km/h
上昇率(海面上)不明
上昇限度(実用)8,535m
離着陸距離(離陸/着陸)不明
航続距離1,460km
エンジンアームストロング・シドリ社製 パイソンASP3ターボプロップ×1基
出力 4,110hp
武装20mm機関砲×4、航空魚雷×1または爆弾、ロケット弾等最大1,360kgの兵装搭載可能
乗員数/機体初飛行1名 / 1946年12月12日
備考(各タイプ詳細) WYVERN TF.Mk1:生産前機を含む最初の生産型。イーグルエンジン搭載(16機)
WYVERN TF.Mk2:パイソンエンジンに換装した出力強化型(13機)
WYVERN T.Mk3:複座練習機型の原型。1機のみ製作
WYVERN TF.Mk4:機体の改設計を実施した改良型(7機+90機)
WYVERN S.Mk4:TF.Mk4を1952年に改称した後の呼称
LAST UPDATE 2001,04,21