FAMA IA58プカラ

IA58 PUKARA , FAMA

PUCARA
アルゼンチン空軍第三航空団所属のIA58Aプカラ

 アルゼンチン軍用機製造工廠(FAMA)で開発されたCOIN(対ゲリラ戦用)機。暫定軍事政権が 支配していたアルゼンチンでは政権に対して頑強に抵抗する民衆組織ゲリラの活動を抑えるため、このよ うな機体が必要だったのである。プカラとは難攻不落の要塞と言われる古代の城塞の名前で、COIN機 にピッタリな名称であろう。
 ゲリラとは言っても小火器以外の武器を持っていることは少なかったため、当機は可能な限り小銃弾に よる戦闘損傷に耐えられるような設計(操縦席下面の装甲板、防弾ガラス風防、複操縦装置など)をされ ており、エンジンが片方停止しても安全に飛行できるようにもなっている。また、不整地滑走路からの出 撃や不慣れな応召兵員にも扱いやすいことも必須条件とされていた。機体両側に20mm機関砲2門と7. 62mm機銃4門を据え地上掃射するとともに、翼下および胴体下に最大1,500kgの対地攻撃兵装を 搭載できるようになっている。
 しかし1982年のフォークランド紛争直前にマルビナス諸島(英国名ではフォークランド諸島)に侵 攻したアルゼンチン空軍第三航空団に所属していた25機は、結局停戦までに全機が損失してしまい、目 立った活躍は果たせなかった。対ゲリラ戦には威力を発揮する機体であってもジェット戦闘機や重火器を 保有する正規軍相手には荷が重かったようである。

機体詳細データ(IA58A)
寸法(L×W×H/翼面積)14.52×14.5×5.36m / 30.3m2
機体重量(自重/全備)4,020kg / 6,800kg
飛行速度(最大)500km/h(3,050m)
上昇率(海面上)1,080m/min
上昇限度(実用)8,280m
離着陸距離(離陸/着陸)700〜1,400m / 605m
航続距離3,040km(空輸時)、戦闘行動半径900km(H−L−H)
エンジンチュルボメカ社製 アスタズーXVIGターボプロップ×2基
出力 978hp  機体内燃料搭載量 782リットル
武装20mmHS804機関砲×2(弾数各270)、7.62mm機関銃×4(弾数各900)、50kg通常爆弾×6〜12、ロケット弾ポッド×4、ナパーム弾×12など最大1,500kgまでの兵装搭載可能
乗員数/機体初飛行2名 / 1969年8月20日
備考(各タイプ詳細) IA58A:基本量産型。複座
IA58B:30ミリDEFA機関砲を搭載した強化型。試作のみ
IA58C:単座に改装し、胴体内燃料タンクを拡大した型
IA66:エンジンをギャレット社製TPE331に換装した型。試作のみ
LAST UPDATE 2001,01,10